5月5日〜8日に開催されたロンドン・モーターショー 2016で、経営破綻から復活を遂げた英国のTVRが、新型スポーツカーのコンセプトモデルを出展した。といっても、まだ開発中ということでクルマはベールに覆われたままだったのだが、その車体に採用されるカーボンファイバー製シャシーのレンダリング画像が公開された。このシャシーは、1990年代にマクラーレン「F1」を手掛けた伝説的デザイナー、ゴードン・マーレイ氏が考案した独自の製造技術「iStream」を用いて設計されており、従来の技術よりもコストを大幅に抑えて生産できると言われている。また画像では新たに開発されているコスワース製エンジンも見て取れる。これは、おそらくフォードの「コヨーテ」と呼ばれるモジュラー型V8エンジン(現行型「マスタング GT」に積まれている5.0リッターV8)がベースだろう。

TVRは、新型スポーツカーの初回限定モデル「ローンチ・エディション」の予約がすでに400件を超えており、残すところあと100台だと述べている。ローンチ・エディションの予約特典は、通常のiStreamシャシーを使用した標準仕様モデルと同価格で、iStreamカーボンファイバー製シャシーのモデルを購入できることだ。予約が500件に達した場合、それ以降の購入希望者は順番待ちリストに回されるという。



マーレイ氏は2015年の東京モーターショーで、ヤマハの魅惑的な「スポーツライド コンセプト」の車台として、初めてiStreamによるカーボンファイバー製シャシーを公開した。TVRの新型車に採用されるのも、一見したところ同じシャシーのようだ。先日、英国バタシーで開催されたロンドン・モーターショーは、TVRが2006年に経営破綻して以来10年ぶりに参加した大規模イベントであった。同社によると、ショー会場に持ち込まなければならない時点になってもまだ細部まで完成していなかったため、ベールは剥がさないことに決めたそうだ。会場では英国出身の元レーシング・ドライバーで現在はTVコメンテーターのティフ・ニーデルが、ふざけてカバーを外そうとしていたが、年内には予約購入者限定の公開イベントが予定されているとのこと。一般公開は2017年になるそうだ。



By Antti Kautonen
翻訳:日本映像翻訳アカデミー