ボルボ、洗練された将来のコンパクトカーを提示する2台のコンセプトカーを発表
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ボルボのデザイン担当上級副社長トーマス・インゲンラート氏は、2つの新型コンパクトカー・コンセプトの発表を前に、2種類の"靴"を提示した。1つ目の靴は、昔ながらのデザイン様式で表現したもの。立派な黒い靴には3種類のサイズがあり、スタイルはすべて同じだ。もう一方の靴は、新しいボルボを表している。光沢のあるエナメルの靴は大型の高級車ライン、茶色のスエード靴は60シリーズ、そして大胆な白黒コンビのウイングチップは若者向けの40シリーズになぞらえてみせた。スウェーデン生まれのボルボは今、同じようなスタイルで全長を変えただけの時代遅れなデザインを打ち捨て、生まれ変わろうとしているのだ。

ボルボの挑戦は、我々にとって実に喜ばしい。2つのコンセプトの名称は、クロスオーバーが「40.1」で、リアハッチ付きセダンが「40.2」だ。想像力が豊かな名前とはいえないが、どちらも印象的なデザインで、ボルボが既に発表済みの90シリーズに見られるエレガントな形状とは明らかに異なっている。この2台のコンセプトは、ボルボが新開発した小型車用プラットフォーム「コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)」を採用する初のモデルとして、来年に市販化を予定しているという。


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CMAは、新しい「S90」と「XC90」に採用された大型車用の新プラットフォーム「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」の単なる縮小版ではない。大型車で学んだノウハウを生かしつつ、市街地走行により相応しいクルマづくりに必要とされる様々な変更が加えられている。CMAは、従来のガソリンやディーゼル・エンジンのほか、航続距離が約350kmの電気自動車用パワートレインや、新開発のプラグイン・ハイブリッドも搭載される。なお、新型「T5 ツイン・エンジン」は、自社製の3気筒ガソリン・エンジンと電気モーターに連結した新型7速デュアル・クラッチ・トランスミッションがベースとなっている。電気エネルギーは、車両中央の背骨にあたる部分に沿って配置されたリチウムイオン電池に貯蔵される。

我々はこの2台のコンセプトを非常に気に入った。ワクワクする新たなデザイン要素と、歴代のボルボ車に通底する親しみ深い特徴が同居しているからだ。完成予想図では、北欧神話に登場する戦神「トール」が持つ「トールハンマー」をかたどったT型デザインのヘッドライトが、グリルと共に「アイアン・マーク」と呼ばれるボルボのロゴを強調している。ラインアップに必須なクロスオーバーが実にハンサムである一方、ハッチバック・セダンはかなりユニークなデザインであり、ワイドな三角形のCピラーはサーブのグリーンハウスを思わせる。凹みが施されたドアトリムも洒落ており、近づいてよく見るとかなり複雑なデザインであることが分かる。このボディスタイルなら、「クロスカントリー」のロゴを装着しても何ら違和感はない。ボルボには、セダン、ハッチバック、クロスオーバーを揃えて40シリーズを完成させてくれることを期待したい。


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By David Gluckman
翻訳:日本映像翻訳アカデミー