日産、韓国環境省から発表された「キャシュカイ」の排ガス不正を否定
韓国環境省は16日、日産がクロスオーバー「キャシュカイ」にディフィート・デバイス(無効化装置)を搭載し、排出ガスを不正に操作したとして3億3,000万ウォン(約3,000万円)の課徴金を科すと発表した。日産は、英国サンダーランド工場で製造し韓国で販売されたこのクロスオーバーにそのような装置は使用していないと否定している

昨年フォルクスワーゲン(VW)の排出ガス不正問題が明るみになったことを受け、韓国当局はディーゼル車20車種を対象に検査を実施。その結果、欧州の排ガス規制ユーロ6に適合したディーゼル・エンジン(日産の同グループ企業であるルノー製)を搭載する新しい世代のキャシュカイに不正が見つかったと発表した。韓国環境省は、日産が同車に制御装置を搭載し、排出ガスに含まれる窒素酸化物を低減する「排ガス低減システム」が、通常運転時(エンジンが暖機された際)には停止するように設定しているとみている。これに対し日産は、キャシュカイにも他の車種にもそのようなデバイスは使用しておらず、EU当局が実施した同様の試験では自社の車両に排出ガス不正は見られなかったと回答している。

日産は本件に関して非常に慎重な対処が求められる。最近浮上した三菱燃費データ不正問題は日産からの指摘で発覚しており、結果的に、日産は三菱の株式の34%を取得する運びとなったのだ。

3億3,000万ウォンの課徴金に加えて、日産は韓国で販売された814台の新型キャシュカイのリコールも命じられている。また、韓国当局は日産の現地法人社長を刑事告訴する方針だという。同社にはこの問題について異議を唱えるのに約3ヶ月の期間が設けられている。


日本版編集部追記

翌17日、日産はこの韓国環境省の主張を否定するコメントを、ジョナサン・アダシェクCOO(チーフ・コミュニケーション・オフィサー)の名前で発表。「日産は事業を展開する世界中の市場で、法令を遵守し、規則に適合もしくは上回るレベルで適合していることを明言」し、同社が「法規に従わず、不法に排ガスを制御しているという韓国環境省の主張は誤っております」と述べている。

日産によれば「韓国環境省が実施した試験により導かれた結論は、他国の規制当局が独自に行った厳格な試験を経て得られた判断とも一貫性に欠けるもの」であり、欧州の当局は「キャシュカイを含む日産車は法規に全て適合していると結論付けて」いると反論。問題となったキャッシュカイはユーロ6を取得しており、「韓国内の規制では、これらの規制に適合した車両の輸入および販売を許可して」いると主張し、「日産自動車は韓国環境省が発表した内容に対して失望しており、不正が行われたとされる内容を否定致します」との声明を出している。そして最後に「現在、韓国環境省の報告内容への回答について検討を進めているとともに、同省にキャシュカイのエンジン制御システムについてご理解いただけるよう、引き続き、透明性を持って連携して参ります」と結んでいる。

デバイスの有無は(VWの件では存在自体がなかなか発見されなかったわけだが)当該車両を調べれば分かるはず。"透明性"のある公正な調査が行われ、事実が明らかになることを期待したい。


By Antti Kautonen
翻訳:日本映像翻訳アカデミー