BMWの初代「3シリーズ」をベースにしたアルピナ「C1 2.3」が、eBayで販売中
50年以上におよぶ歴史の中で、チューナーから自動車メーカーに転身したドイツのアルピナ社は、あのBMWをベースに手を加え、より質感が高く、より豪華で、より速いクルマを作り続けることで名声を築き上げてきた。もちろん、現代の陸上ロケットのような派手なクルマばかりを作っているわけではないが、だからといって、それらがまったくおとなしいクルマかというと、決してそうではない。

1980年代初め、アルピナ「C1 2.3」は"所有するべきクルマ"の1つだった。BMWのE21型初代「3シリーズ」をベースに、当時のスタンダードなBMW「323i」と押しの強いアルピナ「B6 2.8」の間のパフォーマンス・ギャップを埋める位置づけにあったC1は、最高出力170hp、0-100km/h加速7.4秒という申し分ない性能を発揮した。

発売から33年が経った今、この83年型アルピナC1がインターネット・オークション・サイトのeBayで売りに出されている。そう聞くと、今でも気にせずにいられない。



当時のBMWとアルピナを振り返ると、性能に大きな開きがあったことが分かる。1977年に発表されたBMW「323i」は、名高い「M20」系直列6気筒エンジンにより最高出力は141hpとなり、それまでE21型に積まれていた4気筒エンジンに比べて性能が大きく向上した。これに対して翌1978年 に登場したアルピナ「B6 2.8」 は、3シリーズをベースにしながらも、BMW「528i」の2.8リッター直列6気筒エンジンを載せたおかげで、最高出力200hpを発揮したのだ。これはBMWの3シリーズ初期の話である。

両車の性能差を考えれば、その中間に位置するクルマを作り出すことには意味があったのだ。そこでアルピナは、323iの直列6気筒エンジンをチューンした上でB6 2.8の装備をいくつか採り入れたモデルを作った。ボッシュ社の燃料噴射システムは採用されなかったものの、ビルシュタイン社製ショックアブソーバーや特大のディスクブレーキ、セクシーなアロイホイール、そしてこのクルマがアルピナ社製であることを物語るフロントスプリッタとリアスポイラー、そしてあの独特のサイド・ストライプも入っている。



インテリアも豪華に仕立てられた。アルピナ・ストライプ入りスポーツ・シートはオプションでレカロ社製も選べた。革巻ステアリング・ホイールとシフトノブ、速度計も専用品だ。最高速度は209km/hとされている。

通常のE21型BMW 3シリーズと比べて、このC1がレアなクルマであることは間違いない。しかし、その希少性については意見が分かれる所だろう。と言うのも、生産台数が情報源によってわずか35台から400台とするものまでまちまちなのだ。いずれにせよ、毎日のように目にするクルマではない。今でもこのクルマを手に入れたいという気持ちを抱き続けている方のために、現車は米国ペンシルバニア州フィラデルフィアで新しいオーナーを待っているとだけ言っておこう(日本版編集部注:3万3,500ドル=約365万円という価格が付けられていましたが、現在出品は終了しています)。

注:この記事は『BOLDRIDE』に掲載されたZach Doell記者による記事を転載したもの

by BOLDRIDE
翻訳:日本映像翻訳アカデミー