フォード、新旧2台の「マスタング」を接合した展示物を公開
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初代フォード「マスタング」は、1960年代の文化的象徴の1つとして見なされている。しかしフォードは、わずか18カ月で100万台以上の注文が入るほどの人気となったマスタングを実際に発売するまで、スタイリングに関する特許を出願していなかったのである。これにより状況は一変し、マスタングとその画期的なデザインは、「ポニーカー」と呼ばれる新たなセグメントを生み出すことになった。

マスタングのスタイリング誕生から50年以上が経ち、それが特許で保護された発明に支えられてきたことを記念して、分割されたマスタングの展示物が5月4日に全米発明家殿堂博物館で公開された。展示されているのはクルマのフロント部で、半分が1965年型マスタング、もう半分が2015年型マスタングのオープン・コクピットを接合したものだ(この展示のために製作されたレプリカであり、貴重なクラシック・マスタングを切断したわけではないのでご安心を)。

また、例えば65年型の後部座席スピーカーや電動コンバーチブルトップ、15年型のエアバッグ構造や緊急時の自動通報を可能とする「911 Assist」など、新旧の特許についても展示されている。さらに入館者は、車内に乗り込んで新旧のV8エンジンが奏でるアイドリング音を聞くこともできるという。この新たなインタラクティブ展示は、技術進展における知的財産権の役割を伝えるものとなる。

初代マスタングには、フォードが現在保有する特許のうち100件以上が使われているが、当初は特許を取得していなかった。一方、2015年型コンバーチブルは36件のスタイリングに関する特許を保有している。

「最初のマスタングの際は、デザインの移り変わりや製品化までの動きが速すぎたため、当時はスタイリングの特許を取らなかった。それが今や、2015年型マスタング コンバーチブルだけでもスタイリングに関する36件の特許を取得することで独自の外観を確保し、独自の機能に関する数多くの特許も持っている」と、フォードの技術商品化・知的財産権ライセンシング部門ディレクター、クリス・ダノウスキ氏はプレスリリースの中で述べている。

全米発明家殿堂博物館は、バージニア州アレクサンドリアにある米国特許商標庁の構内に設置されている。最近大規模な改修が行われ、5月5日に再オープンを迎えたばかり。フォードの創立者であり自動車の革新に寄与したヘンリー・フォードも、マスタングの記念と併せて大きく扱われている。



By Greg Migliore
翻訳:日本映像翻訳アカデミー