フォード、ボルボ、Google、Uber、Lyftの5社が、自動運転車の実用化に向けた連携を発表
自動運転車の開発に世界的に尽力している5つの主要企業が4月26日、米国の交通規制基準を整えるよう、連邦政府に働きかけるために同盟を結ぶと発表した。設立メンバーにはフォードGoogleLyftUberボルボという、自動車と自動運転車、配車サービスの分野における大手企業が含まれている。

"Self-Driving Coalition for Safer Streets(安全な道路交通のための自動運転車協議会)"として活動する同団体の目的は、州と国の両レベルで異なっている各種規制・規定を明確化し、自動運転車の実用化を妨げることがないよう、議員や規制当局に働きかけることだ。

米国の道路交通安全局(NHTSA)で2014年まで長官を務め、自動運転車に関して初めての政策を発表したデヴィッド・ストリックランド氏(写真)が、同団体の顧問兼広報担当者として迎えられる。同氏は声明の中で、「この革新を実現させる最善策は、1つの明確な規制を設けることだ。そして我々は、それらを立案する当局や議員諸氏と協力し、自動運転車の実用化を促進する正しいソリューションを導き出して行く」と述べている。



今年1月、米国運輸長官アンソニー・フォックス氏は、運輸省がそのような連邦規制を作成するという取り組み加速させるだろうと語った。その一環として、4月8日にワシントンD.C.で、さらに27日にカリフォルニア州パロアルトで、規制に関する公聴会が開催された。同氏はそれらの規制を6月までに発表する意向を示している。

Googleは、このような規制は全米をカバーする連邦レベルのものを視野に作るべきであると考え、それを実現するための活動を率先して行っている。州をまたいだ場合、または国レベルと州レベルの規制に差があった場合に、自社のクルマが規定に違反してしまう恐れを踏まえてのことだ。

このような取り組みの複雑さは最近強調されたばかりだ。先日、NHTSAが連邦自動車安全基準を満たしているとして、Googleのソフトウェアをクルマのドライバーとして認めた。しかしこれは、カリフォルニア州が定めている「自動運転車にハンドルやブレーキなど人間がコントロールする設備がある場合は、運転免許を持ったドライバーがこのクルマを操作する」という附則に反する恐れがあるのだ。

Googleの自動運転車事業で運営リーダーを務めるJennifer Haroon氏は、3月に開催された「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」で、これらの規制の下ではGoogleは目的を達成することはできないと語った。

一方、ボルボはそのような規制の矛盾を解決するよう、1年以上も前から連邦政府に働きかけている。昨秋、同社はワシントンD.C.でイベントを行い、ホーカン・サムエルソンCEOは「自動運転車の公道試験や認証に関する連邦政府のガイドラインが不足しているために、米国はそのリーダーとしての地位を失う危険に晒されている」と警告した。

同団体のメンバーは、自動運転車の実用化が認められれば高齢者や障害者など自分で運転できない人々にも新たな交通手段となり、現在の交通システムよりも安全な自動車の代替手段を提供できるだろうと語っている。米国では昨年1年間で3万3,000人以上が自動車事故により死亡しており、このうち94%は人為的要因によるものだ。

フォードの広報担当者は「我々は、自動運転車によって人々がより安全で効率的に移動できると確信しています。そして、現在クルマを運転できない人々の移動の手助けになるでしょう。完全な自動運転車の実用化をサポートする解決策を提唱するために、我々は一丸となって取り組んでいきます」と述べている。


By Pete Bigelow
翻訳:日本映像翻訳アカデミー