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20世紀最後に登場した伝説的なスーパーカー「マクラーレン F1」が売りに出されること自体が稀だが、その走行距離が僅か2,800マイル(約4,500km)のコンクール・コンディションに出会えるなんて、おそらく一生に一度の出来事だろう。今回ご紹介するのはまさにそんなクルマだ。

現在売りに出ているのは、マクラーレンF1のシャシー番号69。状態が良くて走行距離が少ないだけでは"隠し口座"に手を付けるほどではないとおっしゃるなら、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ・ヘリテージ(MSOヘリテージ)が販売するお墨付き物件であることも伝えよう。さらにこれが、マクラーレンF1の生産が終了した最後の年に製造された6台の中の1台となればいかがだろう。同社によると、シャシー69番は全部でわずか64台しか生産されなかったマクラーレンF1の、60番目に英国ウォーキングで1998年に製造された車両であるという。

その外観は少々不気味だ。マクラーレンはそのボディをカーボンブラックで仕上げ、これに合わせてマットな黒い鋳造マグネシウム製の17インチ・ホイールを取り付けた。車内はさらに邪悪な雰囲気で、黒で統一された中にドライバーズ・シートだけ、赤いレザーが張られている。同社伝統カラーのオレンジに関しては賛否両論あるところだが、この"黒い外装に黒い内装"という美しさには思わず見とれてしまう。



なお、マクラーレンはこの特別なF1を、新車購入時に付属していた特典も込みで販売するという。つまり、特製のラゲージセット、軽量なチタン製ツールボックスと工具、マクラーレンF1関連の本(このクルマの番号が付けられた書籍『Driving Ambition』限定版を含む)や書類はもちろん、生産番号が刻まれたタグ・ホイヤーの腕時計も付いてくるのだ。要するに、このマクラーレンF1の購入者は「18年モノの新車」を手に入れられるということである。

さて、気になる値段だが、古いことわざに「値段を尋ねるということは、購入する金がないということ」という言葉がある。それは骨董品のみに当てはまるわけではない、とだけ申し上げておこう。しかし、数億円をこの超レアなクルマに注ぎ込めるだけの可処分所得がある幸運な方なら、MSOの担当部署に詳細を尋ねてみてはいかがだろうか?


By Brandon Turkus
翻訳:日本映像翻訳アカデミー