ハイパーループ・テクノロジーズ社の最高技術責任者が「ハイパーループは間もなく実現する」と発言
テスラモーターズのCEOであるイーロン・マスク氏が考案した輸送システムの開発に着手しているスタートアップ企業、ハイパーループ・テクノロジーズ社が、2017年末までにエンジニアの数を3倍に増やし、10年以内に「ハイパーループ」のサービスを開始する可能性があると、自動車メディア『Automotive News』が報じている。これは同社の共同創立者であるブローガン・バンブローガン氏が、4月12日から14日まで米国デトロイトで開催されたSAE 2016 World Congress and Exhibitionにおいて、同社が掲げる目標として語ったもの。同社はハイパーループの開発を早く進めるために、人や貨物を運ぶポッドの製作やエンジニアリング、機械整備、電気モーターの専門知識や技術をもった企業から人材を集めているという。

計画は野心的だ。ハイパーループ・テクノロジーズ社は、低圧チューブ内を700mph(約1,126km/h)もの速度で走れる乗客用カプセルを作ろうとしており、チューブの建設費を1マイル(約1.6km)あたり2,400万ドル(約26億円)と見積もっている。つまり、マスク氏がわずか1時間で移動できると予測を立てたサンフランシスコ−ロサンゼルス間を結ぶ375マイル(約603km)のハイパーループには、約90億ドル(約9,800億円)の建設費が掛かる計算になる。もちろん、それにはカリフォルニア州の廉価な土地の取得価格は含まれていない。

かつてゼネラルモーターズクライスラーで幹部を務めたバンブローガン氏によると、現在ハイパーループ・テクノロジーズ社には140人のエンジニアが在籍しているが、2017年末までに280人を増員する計画があるという。また、同社にはラスベガス近郊に全長2マイル(約3.2km)のテストトラックを作る予定もあるとのこと。「この構想は、もはや夢物語ではない。間もなく実現する」と同氏はSAE 2016 World Congress and Exhibitionの会場で述べている。

ハイパーループのテストトラック建設計画を進めている企業は他にもある。マスク氏が設立したロケットや宇宙船の開発を行うスペースX社は、エンジニアリング企業のエイコムの協力のもと、南カリフォルニアの本社近くに全長1マイル(約1.6km)のテストトラックを建設すると1月に発表した。また、ハイパーループ・テクノロジーズ社と社名が似ているが別の企業であるハイパーループ・トランスポーテーション・テクノロジーズ社も、カリフォルニア州のセントラルバリーにある州間高速道路5号線沿いに、全長5マイル(約8km)のテストトラックを建設する許可を申請している。このプロジェクトの建設費用は1億ドル(約109億円)から1億7,000万ドル(約185億円)になる見込みだ。


By Danny King
翻訳:日本映像翻訳アカデミー