情報発信するタイヤとは!?  世界初のタイヤセンシングをブリヂストンが北海道で実用化!!
家電製品から情報発信し、あらたな利便性を付加したスマート家電が普及し始めているが、タイヤがスマート化したらどうなるだろうか。

ブリヂストンは、タイヤは路面と唯一接しているという特徴を生かし、タイヤ内にセンサーを内蔵することで、路面の凍結状況などをリアルタイムで把握することが技術を世界で初めて実用化した。

この技術は、同社が開発したタイヤ内センシング技術であるCAIS(Contact Area Information Sensing)によって実現している。

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確かに、タイヤ内にセンサーを設置すれば、タイヤの内面に伝わる情報を得ることができるが、閉鎖された空間であるタイヤ内に電力を供給することはなかなか難しい。

ブリヂストンは、タイヤ内に小型の発電機を搭載することで、センサーに電力を供給し、そのセンサーで得たデータをワイヤレスで車載の計測機器に飛ばすことを可能にしている。

なお、内蔵されている発電機は、メカ式の振り子タイプの発電機のため、タイヤが回転することで初めて発電を開始する。

そのため、停車中は電力が供給できないので機能しないが、一定速度以上になると必要電流、電圧が発電され、センサーの情報を活用することができるようになっている。


センサーで測定しているのは、タイヤの加速度(周方向)、内圧、温度。これらの情報を活用することで、乾燥、半湿、湿潤、シャーベット、積雪、圧雪、凍結といった7つの路面状態を判別することができる。

路面状態判別の基本原理は、波形の特徴を独自の解析技術によって数値化し、それを識別関数を複数組み合わせた独自のアルゴリズムで行われているとのこと。ちなみに、判別の精度は約80%。


この技術は、2015年の冬季から、ネクスコ東日本グループのネクスコ・エンジニアリング北海道で活用されている。

同社では、これまで目視で路面の判別を行ってきたが、CAIS搭載の雪氷巡回車で管轄の高速を巡回走行することで、100m単位ごとに路面情報をオンラインでセンターとシェアできるようになったという。

また以前は、目視と経験値で凍結防止剤をあらかじめ散布車に搭載しており、残はリユースできないため、捨てているいう状況であった。

しかし、より高精度に路面状況を判別することができるようになり、必要な場所に必要なだけ、凍結防止材を散布するすることができるようになり、無駄がなくなり、より道路の安全性も高まったとのことだ。


試乗会では、ネクスコのシステムと同様のシステムを搭載した日産エクストレイル」のデモカーが公開された。

タイヤ内センサーモジュールは右前輪のみに装着されており、さらにリアタイヤ後方には、画像のようなマイクが装着されていた。

このマイクはタイヤで路面の雨を跳ね上げる際に出る音を拾うために装着されている。マイクで音を拾うことで、濡れた路面の状況をより高精度で判別することができるようになるとのことだ。



車内に搭載されたモニターでは路面の状況をリアルタイムに確認することができる。夜間や猛吹雪の中でも路面の状況がカンタンに確認することが出来るのは素晴らしい。

このデータは直接センターに送信することが出来るものなので、情報を素早く利用して道路整備を行える等になっている。


テストコースでは、乾燥路から雨天を想定した濡れた路面でのデモ走行に同乗したが、タイムラグは全く感じられない。路面の水しぶきの音がするタイミングと同時に車載モニターの表示がDRYからWETの表示に切り替わった。

この技術は、現在は業務用のみの実用化であるが、今後は一般車に展開していきたいとのことだ。

例えば、現在はタイヤが滑ってから初めてABSのセンサーが検知しブレーキ調整をおこなっているが、タイヤ内センサーモジュールを使用することで、速度の高い制御初期の制動性能を向上することができるという。

また、他車と情報を共有することで、事前に路面状況の危険性を事前に後続車に知らせるなど、より安全な交通社会が実現できるとのことだ。

自動運転が普及すると共に、より多くのセンサーを使うことが自動車の安全性を高めることにつながっていく。カメラや超音波センサーなどと共に路面をセンシングする一つのキーデバイスとしてタイヤが扱われることも当たり前になるかもしれない。

ブリヂストン 公式サイト
http://tire.bridgestone.co.jp/