リバーシンプル社、クラウドファンディングで水素燃料電池車「Rasa」の開発支援を募集中(ビデオ付)
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水素燃料電池車の市場投入を目指す英国のリバーシンプル社が、クラウドファンディングによる投資家募集をスタートさせた。資金提供者は、この新興メーカーを部分的に所有することができるわけだが、同社はこれまでの自動車メーカーのように燃料電池車そのものを商品として販売するわけではない。その使用権を毎月のサービスとして提供する形のビジネスモデルを提唱しているのだ。どうやら我々は、誰でも自動車会社の起業に参加できるという、自動車産業におけるまったく新しい資金調達の時代に突入したようだ。

リバーシンプル社の公式サイトによると、最初の目標金額は100万ポンド(約1億5,200万円)、その後のストレッチゴールは300万ポンド(約4億5,700億円)とのこと。ただし、同社はすでにEUから200万ユーロ(約2億4,600億円)、英国内の団体からも6桁に上る投資を受けているため、実際には最初の目標金額とストレッチゴールの間ぐらいの額で目標に達すると思われる。今回集められた資金は、英国内で今後12ヶ月に渡って行われるベータテスト用の水素燃料電池自動車「Rasa」を20台製造することに使われるという。

量産型のRasaは2018年に登場する予定で、これは同時に、同社による前例のないビジネスモデルの運用が開始されることも意味する。顧客はクルマを買うのではなく、月々の定額料金を支払うことでクルマを使用する権利を手にするのだ。このサービスにはメンテナンス費や保険、燃料費も含まれる。この構図が顧客との関係を築き、長期的な収益に繋がるというのがリバーシンプル社の考えだ。

Rasaのプロトタイプは、今年2月に初披露された。軽量な車体は2人乗りで、車両重量はわずか約520㎏。8.5kWの燃料電池スタックとスーパーキャパシタから供給される電気で、4輪に内蔵されたモーターを駆動し、最高60mph(約96.6km/h)の速度で走行できる。

今回のクラウドファンディングにあたって、同社が公開したプロモーション映像を下記に掲載しているので、ぜひご覧いただきたい。さらなる投資を募るという点では非常に興味深い手段だが、これまでグリーン・テクノロジーのスタートアップがたどった道を考えると、資金提供者は、それなりのリスクを負うことも覚悟した方がいいだろう。



By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー