タイヤの溝の有無がブレーキの制動距離にどのような影響があるのかご存知だろうか?

タイヤメーカー大手のブリヂストンは、同社のテストコースでタイヤの溝の有無によって、雨天時を想定したウェットの路面において、制動距離にどのような差が出るかのという比較のデモンストレーションを行った。

画像は、スリップサインが出た状態を疑似的に作ったタイヤだ。(スリップサインは、タイヤの溝が法令で決められた残り溝の限界値である1.6mm以下になった場合に見えてくる目安となるヨコのラインだ。画像では、タテ溝に一部ヨコのラインが見えている)

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左のタイヤは、数百kmの距離を走行した充分溝があるタイヤ、右が疑似的にスリップサインが出た状態までタイヤの溝を削ったタイヤだ。

ちなみに、タイヤは必ずしも画像のように均等に減るわけではないので、自分のタイヤを見る場合は、一部だけスリップサインが出ていないかという点もチェックしてほしい。



テストは同条件ということで、日産セレナ」が2台用意された。

溝が充分あるタイヤを装着したブラックの車両がまず、水深2mm程度に設定された雨天時路面を想定したウェット路面でブレーキングを行った。

左奥の緑のパイロンのところでブレーキを開始し、停止できたのが画像の位置。ブリヂストンのパネルの位置が停止位置となる。


スリップサインが出た溝のないタイヤを装着したホワイトの車両が停止できたのは画像の位置。

溝が充分あるブラックの車両の位置と比べて大幅に停止するまでの距離が伸びている。今回のテストでは約8mも延びてしまっているとのこと。

速度や車両によって左右されるものではあるが、この停止距離差は、雨天の高速道路などで衝突回避のために急ブレーキをかけた際に、衝突を回避できるかできないかにかかわってくる可能性があることは間違いない。

衝突被害低減ブレーキの装着車が増加し、クルマは今までよりも、よりぶつからないように進化してきているが、ブレーキが自動的に作動したとしてもタイヤの溝が減っていれば車両が想定している停止距離以上となってしまい、結果、衝突を回避できないことになりかねない。

説明員に、それでは、タイヤ交換はいつするのが良いのかを伺ったところ、タイヤメーカーとしてはなるべく早く交換してほしい気持ちと、作り手としてはなるべく長く使って欲しいという気持ちがあるとのこと。

いずれにしてもスリップサインが出そうな状況になった場合は、なるべく早くタイヤ交換を行った方がよいだろう。

ブリヂストン 公式サイト
http://tire.bridgestone.co.jp/