初開催のロボレースにNVIDIAが車載人工知能「DRIVE PX2」を供給へ 勝敗のカギはソフトウェアにあり
「ジェントルメン、スタート・ユア・コンピューター!」
将来、自動車レースで勝敗を競うのはドライバーではないかもしれない。勝敗は"コンピューター・サイエンティストの創造性"によって決まるだろう。そう語るのは、自動車産業においても業界をリードする大手ビジュアル・コンピューティング企業、NVIDIA(エヌビディア)の共同創設者でCEOのジェンスン・ファン氏だ。

シリコンバレーに拠点を置くNVIDIAは、今年の秋より初開催となる「ROBORACE(ロボレース)」シリーズで使用される自動運転レースカーに、同社のスーパーコンピューター「DRIVE PX2」を供給すると、米国カリフォルニア州サンノゼで開催されたGPU テクノロジー・カンファレンス発表した。

NVIDIAは今年1月にCES(家電・エレクトロニクス等に関する米国最大にして世界最大級の見本市)で、世界初の車載AI(人工知能)スーパーコンピューターを謳う「DRIVE PX2」を公開。そして最近、ボルボが2017年にスウェーデンのヨーテボリ市内で行う同社のプロジェクト「ドライブ・ミー:持続可能なモビリティのための自動運転」の公道試験車両にDRIVE PX2を導入することを決めた。このDRIVE PX2は「MacBook Pro 150台分の性能を持つ」「弁当箱サイズのスーパーコンピューター」と言われている。

フォーミュラEのサポート・レースとして行われるロボレースは、自動運転の電気自動車によって競われる初のレースだ。10チームから各2台のドライバーレスカーがエントリーし、初シーズンは全戦各1時間のレースで争われる。レース車両をデザインしたダニエル・サイモン氏によると、車両重量は約1,000kgとのこと。どの車両にも全く同じDRIVE PX2が搭載される。NVIDIAオートモーティブ事業部でシニアディレクターを務めるダニー・シャピーロ氏は、それらを差別化する唯一の要素はソフトウェアだと語る。

「これにより巨額の予算と大規模なチームによる競争は、メカニカルな面からソフトウェアの競争へと変わるだろう。彼らは独自のアルゴリズムを開発し、ネットワーク上でテストしてから、実際に車両をコースへ送り出すことになる」と同氏は語っている。


By Pete Bigelow
翻訳:日本映像翻訳アカデミー