マツダが次世代ロータリー・エンジンの特許を申請
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マツダが3月24日に申請した特許の書類によると、同社が現在もロータリー・エンジンの開発を行っていることは明白だ。これはどうやら、昨年の東京モーターショーで登場した「RX-VISION」コンセプトに搭載されている(とされていた)「SKYACTIV-R」エンジンであるらしい。この次世代ロータリー・エンジンについては、マツダが実際に量産を発表するまで、確実に言えることは何もないのだが、しかし今回の特許申請は、広島のエンジニア達が開発に本気で取り組んでいることを示唆するものである。

米国で販売されたロータリー・エンジンのクルマは、2011年型マツダ「RX-8」が最後だ(日本では2012年に販売された「RX-8 スピリットR」が最後)。売り上げも芳しくなく、燃費も悪く、排ガス規制が厳しくなったことから、マツダはRX-8の生産継続が難しくなったのだ。しかし、コンパクトで軽量というロータリー・エンジンの特徴は、マツダの"SKYACTIVの理念"にも完璧に合致する。

この新しいエンジンでは、従来の配置とは逆に、吸気ポートがエンジンの下に、排気ポートが上にある。これにより、エンジンをさらに低く搭載することが可能になり、クルマの重心も下げられる。この新しいロータリー・エンジンはターボチャージャーによって過給されるが、ターボはエンジンの上部に設置されているため、ボディーやシャシーのクロスメンバーの邪魔にならない。

これが何を意味するかと言うと、誰かがこのエンジンをどのようにクルマに搭載しようかと考えているということだ。他にもメリットがある。排気ポートからターボチャージャーまでの経路が短くなるので、ターボラグを最小限に抑えられる。またエンジン上部に触媒を直接装着することが可能になり、よりクリーンな排ガスになる。

この新しいエンジンのもう1つの技術革新は、排気ポートを覆う三角形のローターにあるという。これが従来とは違う排気系の特性を作り出す。申請によると、提案された4つの排気管取り付け角度のうち2つが排気ポートにおける排気流の抵抗を減少させるとされている。2つのスパークプラグが燃焼室の形状変化に伴い点火のタイミングと爆発をコントロールしているのは従来のマツダのロータリー・エンジンと同じだ。しかし、この次世代ロータリー・エンジンはポート噴射式であり、マツダが最後にコンセプトとして公開したロータリー・エンジン「16X」とは異なっている。

念を押しておくが、これはあくまで特許申請である。マツダの広報は将来のプロジェクトに関する発言を控えているが「東京モーターショーでも述べたように、当社はロータリー・エンジンを市場に送り込むためにあらゆる努力をしている」とコメントした。今はRX-7への祈りを捧げ続けながら、2020年までにロータリー・エンジン車が復活することを期待しよう。それが実現する時までの間、特許申請の全文を読んでみようという方はこちらをご覧いただきたい。




By Michael Austin
翻訳:日本映像翻訳アカデミー