クリス・エヴァンス、『トップギア』の勤務時間は1日たったの4時間!
クリス・エヴァンスは少々無理しすぎなのではあるまいか。英国BBCの自動車番組『トップギア』の新司会者となった彼が、1日あたり4時間しか同番組の撮影に参加していないとい聞けば、そんな懸念を抱くのも当然だろう。どうやらこれは、彼が長年パーソナリティを務めているBBCラジオ2の『Breakfast Show』という番組のせいらしい。

英国版『Yahoo!』の芸能記事によると、エヴァンスは平日の毎朝午前4時45分に起床して6時半にスタートする『Breakfast Show』のスタジオに入り、3時間の放送が終わると、急いでトップギアの現場に向かって10時に撮影を開始する。だが、この早起きのせいで「疲れ果てて使い物にならなくなる」ため、トップギアには4時間しか捧げられない、と司会者自ら『トップギア・マガジン』に語ったというのだ。彼は午後2時きっかりにはスタジオを出て、子供のお迎えに行くという。

ここで不安を感じることがいくつかある。前司会者のジェレミー・クラークソンが去ったあとに判明したのは、彼はイメージに反して、トップギアに関してはかなり勤勉だったということだ。メインの司会者が週に20時間しか費やさない番組が果たして成功するのか、というのはもっともな疑問だ。また、限られた時間しか番組に割いていないにも関わらず、クラークソンや元番組プロデューサーのアンディ・ウィルマンのように、エヴァンスがかなり強気で意見を押し通していることも心配でならない。BBCは、番組に専念できない人間にそれほどの権限を与えてよいのだろうか。

これは海外にいる番組視聴者やファンの気持ちであるが、英国の視聴者の場合は切実度がもっと高いようだ。英国でテレビを所有している全ての人は、「TVライセンス」と呼ばれる受信料を支払うことが義務づけられている。これは『トップギア』だけでなく、人気ドラマ『ドクター・フー』や『イーストエンダーズ』、そしてエヴァンス自身のラジオ番組の制作費にもなっている。つまり、英国民は受信料の無駄遣いだと思われるようなものに対して非常に辛口になる。もし今回の記事が真実なら、エヴァンスに支払われている受信料はかなりの額で、3年の契約で300万ポンド(約4億8,500万円)になるという。1週間に20時間働くだけでこの報酬だ。これでは、新生トップギアの失敗を待ち望んでいる視聴者だけでなく、過去の栄光を取り戻すことを期待している視聴者からも愛されることはないだろう。

もちろん、すべては杞憂にすぎないかもしれない。確実に試写を見ているはずのロンドンにいるBBC上層部の人々を除けば、5月に番組が放映されるまでは、その司会者がどんなタイムスケジュールで参加していようと、新生トップギアについてあれこれ意見することはできないのだ。番組を実際に見る前に非難するのはフェアじゃない。しかし、今回の記事で番組のリニューアルに関する障害がまた一つ表面化したわけで、何の心配も感じないと言ったら嘘になるだろう。


By Brandon Turkus
翻訳:日本映像翻訳アカデミー