【NYオートショー2016】トヨタ「プリウス プライム」、新型バッテリーの採用でEV走行距離が2倍以上に
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本来"プリウス"という言葉には、ラテン語で「先駆ける」「先に立つ」という意味がある。トヨタは、エンジンと電気の両方を動力としたハイブリッドカーの量販モデルを世界で初めて発売することを強調するため、この言葉を車名に選んだ。そして既にお伝えしたように、同社は3月23日~4月3日まで開催されている2016年ニューヨーク国際オートショーで、新型のプラブインハイブリットカーを発表したのだが、もはやその名前に反し「他社への追従」となりかねない状況となっている。今回はオートショー会場で撮影した写真と共に、新型「プリウス プライム」(日本名「プリウスPHV」)について、現地からの報告をお届けしよう。

プリウス プライムは4代目プリウスをベースとしながら、外観により先進的なスタイルを採用し、さらに大容量のバッテリーが搭載されている。この新しいパワートレインにより、EVモードでの航続距離は22マイル(約35km)まで延び、初代プリウスPHVと比べて2倍になった(日本版編集部注:JC08モードにおける開発目標値は60km以上と発表されています)。

しかし、他社のプラグインハイブリッド(PHV)と比べると大した距離ではない。新型シボレー「ボルト」は53マイル(約85km)、ヒュンダイ「ソナタ プラグイン ハイブリッド」は27マイル(約43km)、そしてフォード「フュージョン エナジー」は20マイル(約32km)の距離を電気のみで走行できる。トヨタはこの新型プリウス プライムを導入することで最下位を免れたものの、他社の先を行く存在になったわけではない。

しかし、1ガロン(約3.8リットル)当たりに相当する航続距離(等価MPG)を競う燃費競争においては、プリウス プライムは120mpg(約51km/L)と推定され、他社製PHVを上回る。これが正確な数値であると証明されれば、トヨタは同車がハイブリットカーの中で最も低燃費のクルマだと主張することができる。同社は8.8kWhのリチウムイオン電池を使い切った後の燃費がどうなるかについては触れていないが、「プリウスと同等か、もしくはそれ以上のハイブリッド燃費を目指している」と述べている。つまり、新型プリウスと同じ1.8リッター直列4気筒のアトキンソンサイクル・エンジンを搭載している同車の燃費は、少なくとも市街地54mpg(23.0km/L)、高速道路50mpg(21.3km/L)、複合モード52mpg(22.1km/L)を超えるということだ(JC08モードの開発目標値・社内計測値では37km/h)。

プリウス プライムの外観ついては、最も関心を集めやすい箇所の1つであるフロントエンドに大幅な変更を加えたところから考えると、トヨタのデザイナーたちは先に発表されたプリウスのデザインに満足していなかったのではないかと思われる。プリウスの尖ったヘッドライトに代わり、燃料電池自動車「ミライ」と似た細長いヘッドライトを採用し、さらにテールランプのデザインはティーザー画像で予告された通りに変更された。そして車内には、センタースタックに11.6インチの大型タッチスクリーンが装備されている。

プリウス プライムの名称は昨年の夏、米国特許商標庁に商標登録が申請された。発売は米国も日本と同じく2016年秋になる予定だ。




By Sebastian Blanco
翻訳:日本映像翻訳アカデミー