ニューヨーク・オートショー2016で初公開となった日産GT-R 2017年モデル


日産ブースにはGT-Rの歴史を彩るモデルがステージを囲み、傍らではGT-Rのエンジンを"手組み"する"匠"たちがバルブクリアランスを計るデモンストレーションなどを行っていた。


日本のものづくり、日産のものづくりを紹介する効果的な演出だ。結果、さながらGT-Rショーといった印象が強い。


カウントダウンとともに始まったプレスカンファレンス。

ステージ上にはこのモデルから採用となる新色"ブレイズメタリック"を纏ったGT-Rがアンヴェイルされた。注目はデザインだ。


一目でGT-Rとわかるフォルムながら、GT-R2017はフロントからリヤにいたる広範囲で手が入れられている。リヤのリング型テールライトと共に現代GT-Rの象徴でもある "Vモーショングリル"は冷却効果を高めるため開口部を拡大させている。が、空気抵抗を落とさぬ空力性能を維持しているという。

またその大開口グリルとともに表情に「キリッ」感を出していたのがボンネットフードのキャラクターライン。両サイドのヘッドライトとともに絶妙なチームワークを生む、ボンネットフードだが前モデル以上に存在際立つキャラクターラインは凹凸を強めていただけではなく数も増えているという。実はココにも性能向上の施策あり。超高速域での剛性向上が図られていたのだ。


ボディサイドは全体のフォルムはそのままに、新形状のサイドアウトレット、新デザインのシルバーフィニッシュを施されたリヤディフューザーなど、空力性能をより向上させる新形状を細部に採用。



開発主査の田村 宏志 氏の説明のなかでも例えばCピラーまわりの表面のタービュランスも消したという。「細かいけど、こういうのが効くんですよ」と。

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インテリアでも操作性の向上をさらに上げるべく大幅な変更がおこなわれていた。7インチから8インチに大きくなったナビディスプレイ。カーボン製のセン ターコンソール上のスイッチ類も大幅に変更。細々とした感じがなくなり、近年の最新モデル同様のシンプルさと機能性のバランスが感じられる。

さらにパドル シフトがステアリングホイール固定となっている点にも注目だ。操作感もよく、それを確認しているうちに速く走らせてみたいと思ったのは私だけではないだろう。


内装色の追加もある。会場に展示されたモデルの「ブラック/サドルタン」がソレだ。新型ではダッシュボードに贅沢に一枚革を使い、 ホールド性も座り心地もよいシートなどに採用されるステッチの効いたサドルタン色との組み合わせは目を三角にして走るだけではないクルージングの魅力を感 じさせるコンビネーションだ。



デザインには好みもあるだろうが、個人的には大開口のグリルは性能=体育会系のニオイを強める印象があるなか、顔つきには華がありボディ全体のシェイプ、 とくにサイドビューや内装ははこれまでのGT-R中、最もキレイにまとめられているな、と。華やキレイなどという言葉をGT-Rに用いるのは初めてかもし れない。いや、もちろんその塊はアグレッシブさを体現している。しかしここでは良い悪いはヌキにして、ようやく女性でも"華"や"美"を感じられるテイス トが感じられる。が、そこにはすべて意味のあるデザインが施されているのだ。


そして気になるパフォーマンスはというと...。ニューヨーク ショーではあくまで北米仕様のお披露目がメインだが、デザインで性能向上を図るなら中身でも、と考えるのは当然だ。搭載エンジンは3.8LV6ツインター ボ。最大出力565hp/6,800rpm、最大トルク467lb-ftで現行モデルよりパワーアップしている(psで言うなら570ps)。気筒別点火 制御を採用し出力向上や排気、燃費にも貢献する技術を採用したことになる。6速デュアルトランスミッションはスムースなシフトチェンジや加速を可能にする 改良型となる。アクティブサウンドコントロールの採用もその効果が楽しみ。


ちなみに2017年モデルの仕上がりについて開発主査の田村 宏志 氏にうかがうと、
「点から線、そして面で楽しめるモデルへと進化している」とのことだ。
サーキット一周のタイムや0-60MPHの速さが注目されやすい けれど、トルクカーブマネージメントって大事なのだ、と。そこで新型GT-Rは速くもなっているそうだが、よりトルクフルにすることを心がけたらパワーも 20HP上がったという。
「そのために冷却系の改善も必要でラジエーターもより広く、するとcd値は悪化するからそれをまた改善。そうやってスパイラル アップを淡々とやってきたんですよ。2016年モデルはスキップしましたが、2014、2015年モデルがあってこその2017年モデルなんです」。
おそらく、前述のような変更 改善というスパイラルアップをGT-R前身に施してきたに違いない。
そんな田村氏に先代との違いをうかがうと
「漠とした表現で申し訳ないのですが、気持ち 良さなんだよね。ゲインの立ち上がりはいい。ただピーキーじゃないリニアリティが増しています」。

北米ではこの夏から2017年モデルの販売が開始される。日本でのお披露目と路上デビューが待ち遠しい一台だ。

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