米国向けフィアット「124スパイダー エラボラツィオーネ アバルト」がニューヨークでデビュー
先日のジュネーブ・モーターショー 2016で、フィアットのパフォーマンス部門であるアバルトが手掛けた「フィアット 124スパイダー」の高性能バージョンが発表された。このクルマは大西洋を渡り、ニューヨーク国際オートショーで米国デビューを果たす。米国では2017年型「フィアット 124スパイダー エラボラツィオーネ アバルト」という長い名前が付けられ、欧州仕様より10hpデチューンされるという(ちなみに米国では「アバルト500」も「フィアット500アバルト」という名前で売られている)。

米国向けエラボラツィオーネ アバルトのターボチャージャー付き1.4リッター4気筒エンジンは、160ps、最大トルク25.4kgmを発生する。この数字に聞き覚えがないだろうか。実は米国仕様のスタンダードな124スパイダーと同じなのだ。欧州では、フィアット 124スパイダーが140psと24.5kgmで、そのアバルト版は米国仕様と170psと25.4kgmとなっている。米国でも欧州でも、購入者は6速マニュアルか6速オートマチックのギアボックスを選ぶことができる。フィアットの広報担当者アンジェラ・ビアンキ氏に尋ねたところ、「欧州の規制に合わせてEMEA(欧州、中東、アフリカ)で販売されるアバルト スパイダーのエンジンは独特のチューニングになっており、そのために(馬力の)数字が異なっているようだ」との答えだった。

さらに米国仕様は、欧州仕様に搭載されている装備がいくつか省略されるらしい。例えばジュネーブで公開されたコンバーチブルには、ブレンボ製のブレーキが標準装備されていた。しかし米国仕様では、この4ピストンのアルミニウム製モノブロック・キャリパーはオプションとなることが分かっている。ビアンキ氏によれば、ブレンボのオプション化は「顧客の好みに合わせたブランドによる決定」だそうだ。

これらの変更を除けば、2つのモデルは実質同じものだ。フロントとリアにモノチューブのビルシュテイン製ダンパーを使用した固めのサスペンションは健在だし、機械式リミテッド・スリップ・ディファレンシャルも装備される。スポーツ・モードのボタンを押せば、エンジン、オートマチック・トランスミッション、電動パワー・ステアリング、ダイナミック・スタビリティ・コントロールの設定が変わり、ドライバーの求めに応じてより鋭いレスポンスで応えてくれる。

見た目も欧州仕様と同様にレトロ・スポーティな雰囲気でまとめられている。ブラックのボンネットは、昔の124スパイダーを想い出させる。内装はブラック・レザーとマイクロファイバーが標準だが、オプションでフルレザーまたはレザー/アルカンターラが張られたレカロ製スポーツシートも選択できる。米国での発売時期は2016年夏の予定だ(年内に導入されるという日本に来るのは、果たして160psか、それとも170psか...)。

ニューヨーク国際オートショーの会場で実車をじっくりと観察し、他にも小さな変更点が見つかればまたご報告しようと思う。


By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー