F1オーストラリアGPでクラッシュしたアロンソは、コクピット防護システムがあったら助からなかった可能性も
F1オーストラリアGPでのフェルナンド・アロンソのクラッシュは、F1に「Halo」と呼ばれる新しい頭部保護システムを導入した場合に問題となる点を完全に理解するための、よい実例となるだろうと関係者たちは語っている。

マクラーレンのドライバーを務めるアロンソは、マシンが大破するほどの大クラッシュからほぼ無傷で生還した。

アロンソはハースのエステバン・グティエレスと19位を争っており、グティエレスを抜こうとした際に右フロントが接触し、壁に激突したマシンは宙を舞い回転しながらタイヤバリアにぶつかって、上下さかさまの状態で停止した。

Haloの初期コンセプトが発表されてすぐの事故だったため、必然的にクローズド・コクピットの問題点を想起させた。それはこのような事故の際、ドライバーがマシンから脱出することが困難になるというものだ。

可能性のある懸念材料について、アロンソは「実際に確かめてみる必要がある。僕はマシンから脱出できる少しのスペースがあったおかげで生還できたわけだし、Haloだと脱出が困難になるのかどうか調査するべきだ」と述べた。

FIA小型ハイスピードカメラについて

今回の大クラッシュは、今年から導入されたFIAの新型ハイスピード・カメラによって初めて記録されているため、事故調査ははかどるだろう。

ウィリアムズのチーフ・テクニカル・オフィサー、パット・シモンズ氏は、ハイスピード・カメラの撮影記録による事故調査は行う価値があり、ドライバーにHaloを導入した場合に起こりうる可能性について、より多くの意見が集まるはずだと指摘する。

「このハイスピード・カメラの記録で事故の瞬間を見るのは初めてのことだから、非常に興味深い。ハイスピード・カメラと加速度センサーにより、ドライバーの頭部がクラッシュ時にどの位置にあるのかを正確に確認することができる。そして破損していないHaloの位置を重ね合わせて検討することも可能だ。ラリーカーでも分かるように、ドライバーの頭部周辺には衝撃に備えた安全装置を取り付けるより、スペースを確保した方がずっと安全なのだ」と語った。


注:この記事は、モータースポーツの最新情報や写真、ビデオをお届けする『Motorsport.com』に掲載されたJonathan Noble記者による記事を転載したもの。

By Motorsports.com
翻訳:日本映像翻訳アカデミー