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富士重工業は、現在開催中のニューヨーク国際自動車ショーで、新型「インプレッサ」を世界初公開した。

5世代目となるスバルの新型インプレッサは、富士重工業が掲げた中期経営ビジョン「際立とう2020」において、次世代モデルの第1弾と位置づける戦略車。このフルモデルチェンジに合わせて新開発された「SUBARU GLOBAL PLATFORM」を採用し、同時にデザイン面でも量産モデルとして初めて「DYNAMIC × SOLID」と呼ばれる新デザイン・フィロソフィーを全面的に採用する。



車体とシャシー各部の剛性は従来型の1.7〜2倍に向上し、加えて足回り機構の進化や、さらに5mmダウンした低重心化により、「ドライバーの意思に忠実な高い操舵応答性」や「高い直進安定性と路面に吸い付くようなコーナリング性能」を実現したという。ちなみにタイヤはトリムごとに205/55R16、205/50R17、225/40R18と3サイズが標準で用意されている。また、サスペンション取付部の剛性向上や、リア・スタビライザーを車体に直接取り付けたことになどによって、車体の揺れが従来型より50%も低減し、快適な乗り心地が得られるそうだ。衝突時の吸収エネルギーも1.4倍に向上しているため、受動安全性も高まっている。



その新プラットフォームのフロントに搭載するパワーユニットは、従来型から80%の部品を刷新したという改良型のFB型2.0リッター水平対向4気筒直噴エンジンを新規採用。最高出力は152hp(154ps)と、これまでの148hp(150ps)から僅かに向上している。詳細なスペックはまだ未発表だが、当然ながら燃費も改善されているそうだ。トランスミッションは、改良型の「リニアトロニック」。色々と批判もあるCVTだが、新型インプレッサでは全車にオートステップ変速を採用し、マニュアル・モードは1段増えて7速になった。マニュアル・トランスミッションについての発表は今のところない。

縦方向に置かれるこのエンジンとトランスミッションに組み合わされるスバル得意の4輪駆動「シンメトリカルAWD」システムを、新型インプレッサは「全車標準搭載」とブレスリリースには書かれている。これが米国仕様のことなのか、それとも日本仕様にも前輪駆動モデルがなくなるのか、気になるところだ。





スバル独自の運転支援システム「アイサイト」に加え、そのステレオカメラを利用してハイビームとロービームを自動的に切り替える「ハイビームアシスト」や、ステアリング操作に合わせてヘッドランプ光軸が左右に動く「ステアリング連動ランプ」も新採用された。また、前進時だけでなく後退時の自動ブレーキシステムや、死角検知機能、後退支援機能もインプレッサとして初めて採用し、「全方位での予防安全性能向上を追求」したという。



ボディのスタイルはこれまで通り、4ドア・セダンと5ドア・ハッチバックが用意される。サイズは4ドアが全長4,625mm × 全幅1,777mm × 全高1,455mm。先代と同様にセダンより165mm短い5ドアは、全長4,460mm × 全幅1,777mm × 全高1,455mm。つまり、どちらも4代目インプレッサと比べると、40mm長く、37mm幅広く、10mm低い。ホイールベースは25mm延長されて2,670mmとなった。これにより室内スペースと荷室は拡大されているという。

車内には8.0インチのタッチスクリーンを装備し、インフォテインメント・システムはApple CarPlayとAndroid Autoの双方に対応する。「より立体的な造形に刷新したシートはクラスを超えた質感を提供」するというから期待しよう。




日本で販売されるモデルについては後日発表があるはずだが、参考までに記しておくと米国仕様は、ベース・グレードの「2.0i」から、より装備が充実した「2.0i プレミアム」、LEDヘッドライトやレザー内装、6段階電動調整シートなどを備える高級仕様「2.0i リミテッド」というグレード展開になっており、さらに「インプレッサ スポーツ」と呼ばれるモデルが4ドア、5ドア共に設定されている。これはスポーツ・サスペンションと18インチ・ホイール、旋回時に内側前輪にブレーキを掛ける「アクティブトルクベクタリング」、LEDデイタイムランニングライト、ブラック仕上げのフロント・グリル、トランクリッド・スポイラー(セダンのみ)などを装備し、内装もブラック基調に赤いステッチが入る。



なお、この5世代目より北米向けインプレッサの生産は日本から米国インディアナ州に移るという。売れている場所で作るのは当然か。価格はまだ明らかにされていない。発売は米国では「2016年後半」の予定。その頃には日本でも正式発表があると思われる。果たして、MTとFFは本当になくなってしまうのだろうか...!?