RENAULT LUTECIA R.S. TROTHY
 「トロフィー」の名を聞くと、どこか心が騒ぐ。それもそのはず、ルノースポールモデルの中でこの名が与えられるのは,研ぎすまされたモデルのみに与えられる称号だからだ。

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 ルーテシアRSトロフィーに搭載されるエンジンは、直列4気筒1.6リッターターボユニットである。最高出力は220ps/6,050rpm、最大トルクは260Nm/2,000rpmを誇る。ルーテシアGTは1.2リッターターボで120ps、スポーツグレードのRSシャシースポールにはトロフィーと共通の1.6リッターターボが積まれる。RSトロフィーには、それよりも20psと20Nmのアドバンテージが与えられているのが特徴だ。

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 サスペンション系も強化される。タイヤも太いミシュランのパイロットスーパースポーツを奢るのだ。

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 スポーツ度を際立たせる細工はそれだけに留まらない。一部RSシャシースポールと共用化されるが、コンパクトモデルとしては異例に「ローンチコントロール」を装備する。

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 スタンディング状態でアクセルペダルを踏み込めば、エンジン回転が2,500rpmにキープされる。ブレーキ解除とともに、空転を抑えた激辛ダッシュが可能となるのだ。F1を彷彿させるシステムを採用しているのである。こんな装備からも,このクルマがどれだけ熱い魂が込められているか想像できるだろう。

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 R.S.ドライブと呼ばれる電子制御システムは、エンジンレスポンスやミッションの変速タイミングと、さらには操縦性関係の制御がアジャスト可能なのだ。レースモードまで備えているという物々しさである。熱い。

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 2ペダルの6速ミッションは、シフトスピードを30%も切り詰めたという。ブレーキは大径になり、R.S.デフがトラクションと操縦性をシャーブするという。ステアリングギア比は、「14.5:1」から「13.2:1」へと切り詰められているのだ。そう、徹底して熱いのである。

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そんな情報を予習していなくても、コクピットに座った瞬間に熱さは伝わってくる。ステアリングセンターには、センターを記す赤いステッチが縫い込まれているし、シートベルトはレース用のそれのように太い赤だ。ちょっとしたカスタマイズモデルのように、攻撃的な意匠に気がはやる。

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 実際の走り味は、徹底してヤンチャである。過給レスポンスは低速で鈍く、一瞬のためがあってから唐突に吹け上がる。

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 アクセルオフでは、ターボ過給を逃がすサウンドがブシューっと響く。かなり獰猛なエンジンのようなのだ。

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 定常走行からいきなりフルスロットルをかますと、ミッションが慌ててシフトダウンする。そこにもためがあるから、獰猛な加速を得るには,あらかじめ機能のすべてを戦闘態勢に整えておく必要があるのだ。

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 ためが二重に重なることで、加速のタイミングを逃すこともあるのだから、エンジンパワーとギアリングがシンクロしてしまえば、むしろそのためが作用して、攻撃的な加速感を味合うことになるのだ。

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 サスペンションも硬い。路面の凹凸を遠慮なく拾うから、体そのものが上下動することも少なくない。荒れた路面ではじゃじゃ馬ロデオと化すのだ。

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 もっとも、ステアリングは驚くほどジャープだから、ご機嫌な気分でコーナーに挑む気になるし、ドキドキするようなフロントの切れ味には思わず笑みがこぼれる。ビークパワーを叩き付けてもフロントタイヤが安易にスキッドすることはなかったし、それがたとえコーナリング中の強引な加速であっても、無様なアンダーステアに陥ることもなかった。ハイパワーFFが陥りがちな悪癖は、丁寧に調教されているように感じた。

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 車高が下げられているとはいえ、もともとルーテシアのヒップポイントは低くはないから、ハンドルを上から抱え込むようなドライビングポジョンとなる。その姿勢でRSトロフィーを捩じ伏せるのは、ある種の格闘である。最後までとことん熱いクルマ、いや、マシンだった。

■ルノー・ジャポン株式会社 公式サイト
http://www.renault.jp/

■ルーテシア ルノー・スポール トロフィー 公式サイト
www.renault.jp/car_lineup/lutecia_rs/index.html