サイオン「iA」と「iM」が、2017年からトヨタ「ヤリス」「カローラ」のラインナップに併合
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トヨタが北米で展開している若年層向けブランドのサイオンは間もなく姿を消そうとしているが、そのクルマのほとんど(「tC」以外)は今後も継続して販売される。3月23日に開幕するニューヨーク国際オートショーでは、サイオン「FR-S」改めリニューアルしたトヨタ「86」としてデビューする予定であり、サイオン「iA」(写真)や「iM」もトヨタ・ブランドに移行することが既に決まっている。しかし、これまで単独のモデルとして売られていた両車だが、今後はトヨタの既存ラインアップの中にそれぞれ組み込まれることになるという。

今回発表されたこの2モデルの正式名称は「ヤリス iA」と「カローラ iM」で、2017年モデルから使用されることになる。比較的新しいサイオンのモデル名を、既存の有名なトヨタ車の名前と組み合わせるのは賢明な判断だろう。サイオンのスポークス・パーソン、ナンシー・ハッベル氏が米国版Autoblogの取材に語ったところによると、iAはカナダやメキシコの市場では「ヤリス」として販売されていることから、「つながりは既にある」と言う。また、マーケティング面でも利点がある。ヤリスの名の下に2種類のモデルを展開することにすれば、トヨタが広告費を注ぎ込むのは1つのモデル・ラインのみで済むことになるからだ。つまり、今後はヤリスに5ドア・ハッチバック(日本名「ヴィッツ」)と4ドア・セダンがあると宣伝すればいいのだ。


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ハッベル氏は、「カローラについても同じことが言える」とし、現行のトヨタのセダンとサイオン iMは「よい組み合わせだ」と語る。つまり、ヤリスと同様、今後トヨタは米国で、カローラには2つのボディ・タイプがあるとして宣伝できることになる。

販売の観点から見てもメリットがある。サイオン・ブランドの販売台数が、これまでもトヨタ全体の販売台数に含まれていたということはさておき、ヤリス iAとカローラ iMになることで、この2台の販売台数を単体で発表する必要がなくなるということだ。このことは、トヨタ「マトリックス」が、正式には「カローラ マトリックス」であったことから単体での販売台数を公表する必要がなかったのと同じ理論だ。要するに、トヨタ全体の販売台数は、もともとサイオンのものが含まれているので変わらないにも関わらず、トヨタはヤリスとカローラの販売台数を伸ばすことができるというわけだ。

ちなみに、iAとはマツダからOEM供給される「デミオ」の4ドア・セダンにサイオン(トヨタ)独自のグリルやバンパーを装着したクルマ。一方のiMは日本や欧州ではトヨタが「オーリス」の名前で販売しているモデルで、オーストラリアでは「カローラ」のハッチバックとして売られている


By Steven J. Ewing
翻訳:日本映像翻訳アカデミー