ハイパーループで中央ヨーロッパの3首都を結ぶ計画が進行中
テスラモーターズのCEOであるイーロン・マスク氏が考案した、夢の輸送システム「ハイパーループ」の実現化を狙うベンチャー企業の1つが、欧州3カ国を「ハイパーループ」で結ぶ可能性を調査するため、この度スロバキア政府と契約を結んだ。クラウドソーシングによるエンジニアリング・プロジェクトを手掛けるハイパーループ・トランスポーテーション・テクノロジー(HTT)は、オーストリアのウィーン、スロバキアのブラチスラバ、そしてハンガリーのブダペストの欧州3首都を結ぶルートの検証を行う予定だという。

3カ国をハイパーループで結ぶというアイディアは急進的過ぎるようにも思えるが、実のところ、これら3首都間の距離はそれほど遠くない。ウィーンからブラチスラバへの直線距離は35マイル(約56km)、現在の輸送ルートでは50マイル(約80km)。また、ブラチスラバからブダペストへの直線距離は100マイル(約161km)、輸送ルートでは125マイル(約201km)となっている。つまり両ルートとも実現の可能性がある範囲なのだ。

HTTは、ウィーンとブラチスラバ間の旅客輸送は8分、ブラチスラバとブダペスト間は10分ほどになるとみている。さらには、ブラチスラバから248マイル(約400km)離れたスロバキア第2の都市コシツェへ拡大する可能性もあると考えているようだ。とはいえ、現時点では可能性があるというだけだ。今回の契約では、それぞれの実行可能性を評価し、資金提供を受けるための(できれば十分な)予算案を提示することになるだろう。

HTTはハイパーループ実現の夢を真剣に追求している2社のうちの1つ。クラウドソーシングによる運営だが、資金面における「Kickstarter(キックスターター)」のようなクラウドファンディングではなく、むしろ独立した科学者、デザイナー、エンジニアなどとコラボレーションするためのものだ。同社は現在、米国カリフォルニア州の計画都市、Quay Valley(クエイ・バレー)に5マイル(約8km)のテストループ建設を計画中で、2018年に運行を開始したいと考えている。ちなみに、HTTのライバルで似たような名前のハイパーループ・テクノロジーズは、ベンチャー・キャピタルの支援を受けており、ネバダ州ノースラスベガスに試験場を建設中だという。



注:この記事は米国版『Engadget』に掲載されたAaron Souppouris記者の記事を転載したもの。

By Engadget
翻訳:日本映像翻訳アカデミー