マテシッツ氏「レッドブルのF1チームの将来は依然保証されていない」と語る
レッドブル・レーシングのオーナーであるディートリッヒ・マテシッツ氏は、長年にわたりチームのテクニカル・ディレクターを務めているエイドリアン・ニューウェイ氏が作り出した"最高傑作"となるマシンも、チームがこの先フォーミュラ1に参戦し続けるには十分ではないかもしれないと語っている。

レッドブル・チームを取り巻く昨年の政治劇の後も、同チームはルノーとの提携を延長したことにより、タグホイヤーのバッジをつけたルノーのパワーユニットでF1グランプリに参戦し続けることになった。

しかし、マテシッツ氏はレッドブルが所有するウェブ・メディア『Speedweek』のインタビューで、長期的に見るとチームはより競争力の高いエンジンを確保する必要があると話している。

「"ドメスティーク(自転車ロードレースにおけるチーム・メイトのアシスト役)"に甘んじるわけにはいかない。フォーミュラ1はツール・ド・フランスではない」とマテシッツ氏は語り、「エンジン面で競争力を維持できないとしたら、我々は撤退するだろう。次の5年間を5位争いに費やすつもりはない」と続けた。

<強いシャシー>
チームの存続が危ぶまれる一方で、レッドブルは今季、メルセデスフェラーリに続く挑戦者になれるとも、マテシッツ氏は考えているようだ。

「マニュファクチャラー・チーム(パワーユニットも自製する自動車メーカー系チーム)に続く3位につけたい。メルセデスやフェラーリのカスタマー・チーム(パワーユニットの供給を受けているチーム)との争いには勝たなければならない」と語るマテシッツ氏は、「ルノー・スポールの新しいスタッフはプロ意識が強く、情熱的で、決断力を備えている。新しいマシンは今までで最高のマシンの1台だ」と述べ、さらに「パフォーマンスが優れており、エイドリアンと彼のチームによる新たな最高傑作と言える」と続けた。

マテシッツ氏はトロロッソにも期待をかけている。「トロロッソのマシンは素晴らしい。今季序盤の数戦でトロロッソがレッドブルと同レベルか、またはそれ以上に速くても驚きはしない」とし、「トロロッソはコンストラクターズ・チャンピオンシップで4位か5位を狙えるはずだ。しかし、これは今まで毎年我々が期待していることだ」と述べている。

<マニュファクチャラーの問題>
昨年、パワーユニットの供給を拒否されたマテシッツ氏は、マニュファクチャラーが近年のF1において大きな政治的影響力を持っていることについて厳しく批判している。

F1運営組織の最高責任者であるバーニー・エクレストン氏が、今のF1はこれまでになく最悪の状態に陥っていると批判したことに対し、マテシッツ氏はその責任の所在をはっきりと理解しているようだ。

「バーニーの言い分は正しく、今は主客転倒の状態だ。F1をこんな状態にしたのは彼ではなく、状況を左右できる力を持つマニュファクチャラーだ」と同氏は述べている。


注:この記事は、モータースポーツの最新情報や写真、ビデオをお届けする『Motorsport.com』に掲載されたJonathan Noble記者による記事を転載したもの。

By Motorsport.com
翻訳:日本映像翻訳アカデミー