ホンダ、今年のパイクスピークに2台の「NSX」と新型EVで参戦
米国コロラド州で開催される「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」(PPIHC)に、毎年ホンダは何かしら面白いマシンを用意してくる。昨年はアキュラから新型「NSX」のプロトタイプが提供され、ペースカーとして使われた。今年はNSXが2台と、さらに4基の電動モーターを搭載した電気自動車(EV)がレースに出場するという。

上の写真は今年の参戦車両ではなく、向かって右側が昨年のペースカー、左側が過去数年にわたりPPIHCに参戦した初代NSXだ。今年のレースに参戦する2台のNSXはまだ公開されていないが、そのうち1台はタイムアタック2 プロダクション(市販車)クラス用だということは分かっており、基本的にはロールケージなどの装備を加えただけの市販モデルとなる。もう1台はタイムアタック1用で、こちらはパワートレインの改造やエアロパーツの追加、サスペンションの変更など様々な改変が可能となるので、よりパワフルで巨大なウィングを装備したクルマになるだろう。この2台をドライブするのは、オハイオ州にあるホンダR&Dの社員であるジェームズとニックのロビンソン兄弟だ。



さらにホンダは、4基の電動モーターを搭載した新たなEVをヒル・クライム・レースに投入するという。このパワートレインは昨年のエキシビション・クラスに出場した「CR-Z」に搭載されていたものだ(我々は昨年日本でレース用にチューンされていない同じエンジンを搭載したモデルに試乗している)。今年はCR-Zではなく、新たなボディをまとってEV改造車クラスに移り、昨年度の上位入賞車と対戦する。昨年のCR-Zは総合11位だったが、今年は総合優勝を目指しているという。そして、このEVのステアリングを握るのは、昨年に引き続き山野哲也選手だ。

もちろん、二輪やATVを手掛けるホンダのパワースポーツ部門からもファクトリー・モデルが参戦する予定だ。2015年型「TRX1000 ATV」には同社R&Dエンジニアのキース・スタイドルが乗り、パイクス・ピーク・チャレンジ・エキシビション・パワースポーツ・クラスにエントリーする。

別名「雲へ向かうレース」とも呼ばれるPPIHCに、ホンダはこれまでにも様々な興味深いクルマを送り込んできた。2012年にはLMP2マシン用のツインターボV6エンジンを搭載した「NSX」を走らせ、翌2013年には532hpのターボ・エンジンを積む実用的な「オデッセイ」をエキシビション・クラスに出場させた。ちょうど今年はパイクスピークの100周年に当たる(ただし戦時中はレースが開催されていないため、今回が101回目のレースではない)。今から6月のレースが非常に楽しみになってきた。


By David Gluckman
翻訳:日本映像翻訳アカデミー