【ジュネーブ・モーターショー】フォード、さらにパフォーマンスが向上した「フィエスタ ST200」を発表
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欧州は優れたホットハッチの宝庫だ。しかしその多くは日本や米国にはやって来ない。遠く離れた地から羨ましく眺めている我々にとっては禁断の果実のようなものだ。今回のジュネーブ・モーターショーでも、フォードからコンパクト・ホットハッチの最新バージョン「フィエスタ ST200」が発表された。フォードの撤退が伝えられている日本はもとより、米国にも導入される見込みはなさそうだ。

実はこれまで販売されていた「フィエスタ ST」というモデルは、米国仕様と欧州仕様でスペックが異なる。最高出力197hp、最大トルク27.9kgmという数値に注目していただきたい。これは米国仕様のフィエスタSTが通常時に発生できる値だが、欧州仕様では15秒間だけ使用できるオーバーブースト時にしか発揮できない。通常時では"たったの"180hpと24.4kgmでしかないのだ。だから今まで、米国のコンパクト・ホットハッチ好きの中でもフォード・ファンは溜飲を下げていた。

ところが、今回発表されたフィエスタ ST200は、1.6リッター「エコブースト」ガソリン・エンジンがさらにチューンされ、通常時の最高出力が197hp(200ps)、最大トルクは29.6kgmにまで向上している。オーバーブースト時であれば212hpと32.6kgmに達するという。

他にも魅力はある。欧州フォードはST200に、マットブラック仕上げの17インチ・アルミホイールや、赤く塗装されたブレーキキャリパー、ハーフレザーのレカロ製バケットシート、照明入りスカッフプレートなどを装備した。従来の欧州仕様フィエスタ STと比べ、強力になったエンジンに加え最終減速比が低められたこともあり、0-100km/h加速は6.9秒から6.7秒に0.2秒短縮されたという。

欧州フォード製品開発部責任者のジョゼフ・バカーイ氏は「ST200はドライバーズ・カーとしてのフィエスタ STを、パワーとパフォーマンスの面で新たな次元に引き上げた。未来のクラシック・モデルとなるだろう」と語っている。しかし残念ながら、フィエスタ ST200の北米上陸は予定にないという。今回もまたこの気分を味わうのか。フルブーストにしたターボ・エンジンのごとく、禁断の果実を欲する気持ちが沸き上がってきた。日本の読者も同じ気持ちだろう。



By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー