【ジュネーブ・モーターショー】絶対に市販化するべき! オペル「GTコンセプト」(ビデオ付)
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ゼネラルモーターズ(GM)の欧州部門オペルと英国法人のボクスホールは、このオペル「GTコンセプト」を絶対に市販化するべきだ。そしてぜひ米国でも(もちろん日本でも)発売してほしい。輸入して別の名前で売ってもいいし、GMからビュイック車として売ってもいい。このスタイリッシュな小型クーペには、"ジオ「ストーム」の再来"というキャッチフレーズを付けてもよさそうだ(日本版編集部注:ジオ ストームとは、いすゞが生産してヤナセで販売していた「PAネロ」の米国仕様です。日本ではあまり売れませんでしたが、米国では小型スポーツクーペとして人気を博したようです)。

興奮して自分を見失ったわけではない(ストームの話でテンションが上がったことは認めよう)。しかし、このコンパクトなサイズのままで市販モデルとして発売されたら、米国でも需要があるだろう。GMがポンティアックサターン・ブランドを廃止して以来、米国内で小型スポーツカーは販売されていないからだ。ぜひとも市販化に踏み切ってほしい。誰もがそう求めているに違いない。

さて、市販化への期待が高まるGTコンセプトについて、その詳細を知っておくべきだろう。決して見た目だけのクルマではないのだが、やはりそのスタイルにまず魅了されてしまう。曲線美のシルエットに筋肉質のボンネット、力強いリア、全体の絶妙なバランス。美しい外観を損なう角張った部分は一切ない。近未来的なキャビンも、走ることを追求したデザインだ。助手席との間を仕切る高いセンタートンネルはコクピットのような雰囲気を与え、小さめの四角い3スポーク・ステアリングは、曲がりくねった道にも見事に対応できるだろう。



しかし、エンジンには課題もある。エンスージアストはそっぽを向くかもしれないが、我々はターボチャージャー付き1.0リッター直列3気筒エンジンが嫌いなわけではない。しかし最高出力143hp、最大トルク20.8kgmでは、マツダ「MX-5ミアータ」(日本名:ロードスター)よりトルクは上回るが、パワーが劣るし、フィアット「124スパイダー」にはどちらも負けている。特に"トヨバル"の愛称で親しまれるスバル「BRZ」やトヨタ「86」と比べたらトルクが同等、パワーで負けているのが残念だ。確かにGTコンセプトは1,000kg以下とかなり軽量である。しかし、トヨバルが市場で苦戦を強いられている理由には、出力がいまひとつだという人々の(間違った)認識がある。200hpのトヨバルが出力不足なら、それより約60hp下回るこのGTも、同様に思われてしまうだろう。ちなみにフロント・ミドに搭載するこの小さなエンジンは、パドルによってシフトする6速シーケンシャル・トランスミッションを介して後輪を駆動する。0-100km/h加速は8秒以下、最高速度は約215km/hと発表されている。魅力的なデザインはともかく、このパフォーマンスやスペックが、どれだけスポーツカー好きの人々の心を捉えるかは分からない。

しかし、オペル GTコンセプトの出来栄えは実に素晴らしく、各地のモーターショーを巡回した後、倉庫に仕舞い込まれたままになってしまうのではあまりにもったいない。GMの決断に期待しよう。




By Brandon Turkus
翻訳:日本映像翻訳アカデミー