LEXUS LC500h
 レクサスLC500hは、1月にデトロイトモーターショーで発表されたLC500のハイブリッドバージョン。ジュネーブモーターショーに先駆けて2月にオランダで世界初披露された。
 その動力源は3.5リッターのV型6気筒ユニット(最高出力 220kw/6,600rpm、最大トルク 348Nm/4,900rpm)とふたつのモーター(バッテリー最高出力 44.6kw)で、そのモーターに4段の変速機構を持つオートマチックギアボックスを搭載したことがLC500hにおける最大のトピック。これが「マルチステージハイブリッドシステム」という名称の由来となっている。

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 これによるメリットは、まずモーターの守備範囲が劇的に広がったことであるという。ハイブリッドシステムはご存知の通りエンジンの使用状況をなるべく少なくすることが第一の目的であった。つまり低速から最大トルクを立ち上げることでエンジンの小排気量化に貢献し、エンジンの活動範囲を狭めることで環境性能や省燃費化を達成してきたわけだが、高負荷時にはモーターが追従できず、特に高速走行が重んじられるヨーロッパではそのメリットが得にくいと言われてきた。

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 しかし今回4段ATを装備したことで、LC500hは低中速域での従来メリットを残したまま、高速走行時においてもモーターを活用できるようになった。具体的には200km/h以上の領域でさえ低燃費走行が可能となり、さらには加速用のデバイスとしてもモーターを用いることができるようになったのである。
 これによってエンジンには思い切って高回転型の特性を持たせることができ、3.5リッターという小排気量ながらスーパースポーツとして相応しいパワーを発揮させた。またダウンサイジングターボにはない、自然吸気エンジンとしての気持ち良さが実現できた。

LEXUS LC500h
 エンジンを制御する遊星ギアのトランスミッションは、CVT的な無段階変速機構となっているため、どうしてもエンジンの回転上昇感と実際の加速感の間に違和感があったが、これをモーター側の4速ATが協調制御し、ドライバーにリニアなフィーリングを与えることに成功した。ちなみにふたつの変速機構を併せることで、10速ATとしての活用が可能になったという。

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 トヨタ・ミライが先駆けて実戦しているように、将来的にトヨタはFCV(燃料電池自動車)の方向へと歩んで行く道筋をきちんと作っている。その過程においてガソリンエンジンを主軸とするハイブリッドは過渡期の乗り物とも言えるが、トヨタがLC500hで得たモーターにおける変速制御の技術は、間違いなくFCVにおいても主要技術となって行くだろう。もっともそれ以前に、純粋な走りを楽しめるハイブリッドカーが誕生することの方が、我々にとっては興味の対象であり朗報であると言えるのかもしれない。

LEXUS LC500h
LC500hの登場は2017年といわれている。それを自身で確かめる日は、決して未来の話ではない。

■レクサス 公式サイト
https://lexus.jp