ブガッティ、1,500馬力の新型スーパーカー「シロン」を発表(ビデオ付)
ブガッティはジュネーブ・モーターショーの開幕を控えた2月29日、予告通り新型スーパーカー「シロン」を公開した。

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先代の「ヴェイロン」と同様、「シロン」という車名はかつてブガッティに乗り活躍したレーシング・ドライバーのルイ・シロンから採られている。モナコ生まれのルイ・シロンは、1928年から1933年までの間に、ブガッティの「タイプ35」や「タイプ51」で合計10回のグランプリ優勝を記録した。



アキム・アンシャイト氏率いる社内デザイン・チームが手掛けたスタイリングは、事前から言われていたように、プレイステーション用ゲームのためにデザインされた「ブカッティ ビジョン グランツーリスモ」とよく似ている。まるでヴァーチャル・レーシングカーのロードカー・バージョンのようだ。Aピラーからサイド・インテークを囲む楕円形のモチーフはインテリアにも見られ、運転席と助手席の間を仕切る。馬蹄形グリルの左右には、LEDヘッドライトが4つずつ並び、その下にフロントブレーキ冷却用のダクトとスプリッタが備わる。テールエンドには前任車と同じくエアブレーキとしても機能する可動式ウイングを装備。細長いテールライトやリア・フェンダーの造形は、ヴェイロンよりモダンで流麗になったと言えるだろう。




ミドシップに搭載されたエンジンは、ヴェイロンと同様に8.0リッターW型16気筒だが、4基のターボチャージャーは先代より大型化され、カーボンファイバー製インレット・マニフォールドやチタン製エキゾースト・システムの採用などにより、最高出力1,500ps/6,700rpm、最大トルク1,600Nm(163.2kgm)/2,000〜6,000rpmにまで向上した。その駆動力はリカルド製7速デュアルクラッチ式トランスミッションと、電子制御式マルチプレート・センター・ディファレンシャルを介して4輪に配分される。発表された動力性能は、0-100km/h加速2.5秒以下、0-200km/h加速6.5秒以下、そして0-300km/h加速はヴェイロンより3秒も速い13.6秒以下。エンジン始動やドアロック用とは別に用意される「スピードキー」を使って「トップスピード」モードに切り替えれば、最高速度は420km/hに達するという。ちなみに、コクピットの速度計は500km/hまで刻まれている。




4輪駆動システムには、左右の後輪に駆動力を可変配分するトルク・ベクトリングが備わり、旋回性能が向上しただけでなく、ドリフトも簡単に行えるとか。車高調整機能が付いたエア・サスペンションは「リフト」「オート」「アウトバーン」「ハンドリング」そして先述の「トップスピード」とモードを切り替えることで最低地上高が可変し、同時に空力も最適化される。例えばオート・モード時の空気抵抗係数は0.38だが、トップスピード・モードを選択すると0.35に減少し、逆にハンドリング・モードにすると0.40に増加する。エアブレーキ作動時には0.59にまで上がるそうだ。




ミシュラン製の専用タイヤは、前285/30ZR20、後355/25ZR21と、興味深いことにヴェイロンと比べるとフロントが幅広く、リアは狭くなっている。カーボン・セラミックのブレーキ・ディスクは前が16.5インチで後ろは15.7インチ。これを挟み込むキャリパーは前が8ピストンで後ろは6ピストン。100km/hの速度からの制動距離は31.4m、200km/hからなら125m、そして300km/hからなら275mで止まれるそうだ。



シロンのボディ・サイズはヴェイロンよりも82mm長く、40mmワイドで、53mm高いという。これにより車内のスペースも広がり、ヘッドルームは12mm拡大したそうだ。車両重量は155kgほど増加して1,995kgになった。

価格はさらに増加して、240万ユーロ(約2億9,400万円)と発表されている。ヴェイロン発売時と比べると、馬力は1.5倍だが価格は2倍近く(米国では2倍以上)高くなったということだ。生産はフランスのモールスハイムにある工場で今年の10月から開始され、500台で終了となる予定。すでに150台の注文を受けているそうだ。


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