1970年代の最先端ウェッジ・デザインを代表する、アルファ ロメオ「カイマーノ」
Related Gallery:1971 Alfa Romeo Caimano Concept by Italdesign

ドイツで今月初旬に開催されたブレーメン・クラシック・モーターショーでは、"wedgetastic!"というテーマのもと、1970年代に最先端デザインだったウェッジ・シェイプの名車たちが多数展示された。中でも最も注目を集めたのが、アルファ ロメオのコンセプトカー「カイマーノ」だ。

1971年のトリノ・モーターショーで発表されたカイマーノは、アルファロメオの依頼により、ジョルジェット・ジウジアーロと、彼が新設したばかりの「イタルデザイン」が製作した。ベースとなったのは、同じくジウジアーロがデザインを担当した「アルファスッド」だが、シャシーを約20cmほど切り詰め、ボディは完全に造り替えられたことによって、まるで別の惑星から来たクルマのように見える。前ヒンジで開閉するキャノピー型フードのグラスエリアはAピラーをなくし、BピラーとCピラーが車体後部で台形のロールバーを形成。その頂点に調節可能なスポイラーが組み込まれている。コックピットには2名分のバケットシートと円柱形のダッシュボードが配置され、もちろん70年代に広く採用されたポップアップ式ヘッドライトを装備する。エンジンはアルファスッドの1.2リッター水平対向4気筒で、最高出力68hpを発生した。

当時、見る者に衝撃を与えたであろうこのクルマは当然ながら1台のみしか製造されず、現在はイタリア・ミラノにあるアルファロメオ歴史博物館に所蔵されている。そして今回はショーに展示するために博物館からブレーメンへ運ばれた。会場では、このクルマと共に往年の"wedgetastic"な創造物、ランチアストラトス」、マセラティ「カムシン」、ランボルギーニカウンタック」、メルセデス・ベンツ「C111」、「BMW Turbo X1」(後に「M1」として市販化される)などを見ることができた。

こうしたウェッジ・シェイプ・デザインの名車の多くは、ジウジアーロかマルチェロ・ガンディー二のどちらかがデザインしているというのもそれほど不思議ではない。2人は共にイタリアの名門カロッツェリアであるベルトーネに在籍していたことがあるからだ。さらに元ピニンファリーナのチーフデザイナー、レオナルド・フィオラヴァンティも含め、3人はイタリアで1938年に数ヶ月違いで誕生し、自動車デザイン界に大きな影響を与え続けた。



By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー