F1世界チャンピオンのルイス・ハミルトン、「自動運転車によって自分が仕事を奪われる心配はない」と語る
過去に3度のF1世界チャンピオンに輝いたルイス・ハミルトン選手は、先日バルセロナで行われたMWC2016(モバイル・ワールド・コンクグレス 2016)のトークセッションにおいて、自動運転車についてや、どのような技術がF1ドライバーの仕事に役立つかについて語った。パネラーには、彼の他にメルセデスAMGペトロナスF1チームのエグゼクティブ・ディレクターであるパディ・ロウ氏と、米クアルコム社のデレク・アベルレ社長が参加。イベントの司会者は当然、今話題の自動運転車に対する意見をハミルトン選手に尋ねた。

31歳の英国人ドライバーは、「ひどいアイデアだ。僕の仕事がなくなってしまう」と、真面目な考えを語る前にまずジョークを口にした。そして、一般の公道では自動運転車が徐々に人間の運転にとって代わっていくだろうと述べたものの、レーシング・ドライバーとしての仕事が自動運転車に奪われることは、少なくとも今すぐには起こらないと語った。彼は当然、自動運転車のコンセプトに関してよく知っているはずだ。特に同氏の所属するF1チームの親会社であるメルセデスによって造られたモデルに関してならなおさらのことだろう。

ハミルトン選手は、レースの準備に役立つ技術についても簡単に触れた。彼によれば最も有益な技術は、WiFiを使った車載データ通信技術であるという。「タイヤの動きを知ることが勝利の秘訣だ。以前はマシンを接続してデータがダウンロードされるのを待たなければならなかった。しかし、今はWiFiで送ること出来る」と語る。メルセデスAMGペトロナスF1チームのエンジニアは、車載システムから4本全てのタイヤの温度などの重要な情報を、無線で簡単にダウンロードできるようになった。これによって従来のようにエンジニアがデータを収集するまで20分も30分も待つ必要がなくなり、テスト走行時に時間を節約することができるという。その分、ドライバーがマシンを走らせる時間が増えるというわけだ。

仮想現実技術を使ったレーシング・シミュレーターに関しては、ハミルトン選手は1度も使ったことがないと答えた。しかし、自分がレースをしている時の感情を皆が疑似体験できるような何かがあればと思っているという。「僕が感じていることを皆さんにも感じて頂けるような方法があれば良い」と語り、コックピットにいる感覚は毎回ロケットにでも乗っているかのような気分なんだと付け加えた。

注:この記事はAutoblogの姉妹サイト『Engadget』に掲載されたEdgar Alvarez記者による記事を転載したもの。

By Engadget
翻訳:日本映像翻訳アカデミー