数々の名ドライバーが乗った1957年製フェラーリ「335S」、41億円以上で落札
Related Gallery:1957 Ferrari 335S

素晴らしいヴィンテージ・フェラーリの価値がべらぼうに高いということを読者諸君に改めてお知らせしたい。パリで2月5日に開かれたアールキュリアル社主催のオークションで、1957年製フェラーリ「335S」が3,207万5,200ユーロ(約41億2,000万円)で落札された。しかし、それでもこれが跳ね馬に付けられた過去最高の落札額というわけではない。確かにかなりの高額だ。だが、実を言うと我々はもっと上がってもよかったのではないかと思っている。

今回のオークションに出品されたシャシー番号「0674」は、当時の主要なレースの全てに出場した経歴を持つコレクター垂涎の逸品だ。伝説的なレーシング・ドライバーのマイク・ホーソーンやサー・スターリング・モスもコックピットに座った。最初のシーズンにはウォルフガング・フォン・トリップスがステアリングを握りイタリアの公道レース「ミッレミリア」で2位に入賞したほか、ピーター・コリンズとモーリス・トランティニアンのドライブによってセブリング12時間耐久レースでも6位に入った。そして、ル・マン24時間レースでは、わずか56周でエンジントラブルのためリタイアとなったものの、当時の最速ラップ記録を叩き出している。そう、この輝かしい戦績を考慮してほしい。

これらの有名ドライバーやレースに加えて、フェラーリの世界で著名な歴代オーナーに所有されてきた歴史もある。NART(ノース・アメリカン・レーシング・チーム)の創立者で、アメリカに初めてフェラーリを輸入したルイジ・キネッテイもその1人だ。だが過去45年間は、質の高いフェラーリばかりを数多く所有することで知られる伝説のコレクター、ピエール・バルディノン氏の所蔵品となっていた。

2014年のペブルビーチ・コンクール・デレガンス開催中に行われたボナムスのオークションでは、1962年製フェラーリ「250GTO」が自動車オークション史上最高額の3,811万5,000ドル(約43億7,000万円)という値で落札されたことがある。今回の335Sは、それに及ばなかった。しかし、それでもこれまでオークションで落札された最も高額なクルマの1つであることは間違いない。しかも予想落札額の2,800万~3,200万ユーロを上回ったのだ。


日本版編集部注:今回の335Sはオークションがパリで行われたため、落札額はユーロとなっていますが、2014年の250GTOは米国でオークションに掛けられたので落札額が米ドルで提示されています。2014年と現在では米ドル/ユーロの為替レートが異なるため、250GTOの落札額を当時のユーロに換算すれば2,852万8,626ユーロということで、実は今回の335Sの方が高額となり、自動車オークション史上最高額を更新したことになります(そういう報道もあります)。


By Brandon Turkus
翻訳:日本映像翻訳アカデミー