希少な1937年製メルセデス・ベンツ「540K」、11億6,000万円で落札
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上の写真は、これまでアリゾナで販売されたクルマの中で、史上最高額が付けられた車両だ。1月末にRMサザビーズが米国アリゾナ州スコッツデールから程近いビルトモアで開催したオークションで、メルセデス・ベンツの1937年製「540K スペシャルロードスター」に990万ドル(約11億6,000万円)の値が付いたのだ。

「540K」は、大戦の間に作られたクルマの中で間違いなく最高のモデルだ。当時、世界中のエリートたちは、こぞってこれを移動手段に選んでいた。スーパーチャージャー付きV8エンジンを搭載し、コーチビルドされた様々なボディ・スタイルが存在する。製造台数はわずか419台、28,000ライクスマルク(ドイツの旧通貨単位)ほどの値が付けられていた。これは当時の通貨換算でおよそ13,000ドルに当たり、現在の価値にすると20万ドル(約2,400万円)以上になる。つまり、現在で言えばロールス・ロイス「ドーン」ベントレー「コンチネンタルGTC」、「メルセデスAMG S65カブリオレ」に相当するだろう。

今回のオークションに出品された個体は、生産初期の試作車であり、米国で新車として販売されたものを、大手ガラス会社コーニングの創業一族であるレジナルド・シンクレア氏が購入したもの。同氏は第1次世界大戦のパイロットであり、有名なカーコレクターでもあった。これはコレクションに収蔵されていた2台の540Kのうちの1台だが、もう1台の「540K カブリオレ B」にはないロングテールのボディと高めのドアが非常に魅力的で、コレクターの垂涎の的になっていた。現在のオーナーが1989年に入手し、それ以来初めて売りに出された。

オークションでは開始価格の500万ドル(約6億円)から990万ドルまで上がったが、入札前に予想されていた1,000万ドル(約11億7,000万円)~1,300万ドル(約15億2,000万円)には届かなかった。とはいえ、昨年の同イベントで落札された1964年製フェラーリ250LM」の962万5,000ドル(約11億2,000万円)をわずかながらも越え、アリゾナ・オークション史上最高額を記録。また、これは戦前のクルマとしても、オークションに出品されたメルセデスとしても、上位に入る価格となった。ちなみに、過去にこれ以上の高値が付けられたメルセデスは、2012年にグッディング&カンパニーのオークションでは別の540Kが1,170万ドル(約13億7,000万円)、2013年にはボナムズのオークションで往年の名ドライバー、ファン・マヌエル・ファンジオが乗った「196W シルバーアロー」が2,965万ドル(約34億6,000万円)で落札されている。

今回のオークションでは、他にもデューセンバーグ「モデルJ」が300万ドル(約3億5,000万円)、ランボルギーニミウラSV」が200万ドル(約2億3,000万円)、そして注目されていた3台のシェルビー「コブラ」はそれぞれ225万ドル(約2億6,000万円)、107万ドル(約1億2,500万円)、99万ドル(約1億1,500万円)という値で落札され、総計で6,280万ドル(約73億4,000万円)の売上を達成したという。詳細はプレスリリース(英語)をどうぞ。




By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー