AMG CEO
2015年10月、来日中のメルセデスAMG社CEOであるトビアス・ムアース氏にインタビューが叶った。
小さなAクラスから現在のフラッグシップとなるAMG GT/ GTSまで着々とバリエーションを増やすAMG。その今後の戦略とモデル追加の可能性は?

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Q:今後エンジンバリエーション展開が増える予定があれば教えて下さい。環境問題が厳しい時代です。ディーゼルやハイブリッドの可能性は?

AMG CEO
A: パフォーマンスセグメントにおいて、内燃機関(エンジン)は効率がいいですし、パフォーマンスに対しての明確な出力を得られるので、このまま維持したいと考えています。
そうは言いながらも、将来的な投資は必要になってきています。
現在、すでに次への取り組みを始めていて、エンジニアリングも先行開発をすすめています。これはパフォーマンスセグメントにおいての電気化、ハイブリッド化を進めているということです。
もちろん、ディーゼルエンジンも過去に作っていますし、研究も進めていますよ。電化も含めたガソリン、つまり動力のパワートレーンを考えています。

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Q:具体的にはプラグインハイブリッドモデルの可能性があるということでしょうか。

AMG CEO
A:プラグインハイブリッドを選択肢から除外してるわけではない、と言っておきましょう。というのも、すべてのモデルにおいて別々のアプローチが必要だと考えているからです。
まだ事前開発段階ですし、複数のプロジェクトが同時進行しています。
重要なのは、やはりエンジンであることに間違いはありません。
今持っている3つのレイアウトをさらに追求していくことも大切です。

AMG CEO
Q:メルセデス・ベンツの中でのAMGの位置づけを確認させていただきたい。
Aクラスをベースにした小さなAMGがラインナップしたことによって、比較的AMGが手に入りやすいようになったのと同義で、全体的にブランドイメージがマイルドになったような気がします。これからもより安全なAMGを求めて、この方向性は継続していくのでしょうか。


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A:この一年半での出来事ですが、メルセデス・ベンツの中では明確にAMGのポジションが築かれています。それは「最もハイパフォーマンスなものである」ということです。
そこには新しいアプローチも含まれておりまして、エンジニアリング含め、これまで色々な改良を行なってきました。
それによって新しいパフォーマンスを採用しながらも、もっとAMGを身近に感じる、近づきやすいクルマになってきました。これはGT、GTSもそうです。
そして、パフォーマンスが素晴らしいと同時にリーズナブルであるということです。
ブランドコアとしてのドライビングパフォーマンス、走行性能は重視していますが、今後求められていることはスポーティーさをもっと打ち出して行くこと。すべてのモデルにそれを反映させていきたいと考えています。

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Q:「メルセデスAMG」と、メルセデス・ベンツのサブブランドに会社組織が変わったことによって、販売戦略を含めて何か目に見えた変化はあったのでしょうか?

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A:まずはメルセデスAMGという会社になったということは大きな変化でした。
昨年、GT とGTSを導入して、これでメルセデスのパフォーマンス部門を担うという位置づけが明確になったと感じています。販売戦略にもプラスの効果が出ていると感じています。
というのは、クルマのブランドとして顧客に対し、わかりやすいアプローチを取れるようになったということです。
日本のセールスにおいても新たな導入がありましたよ!
ショップインショップというかたちで、AMGパフォーマンスセンターの新しい試みを日本で初めて展開したのです。
今回のショップインショップは、レースの雰囲気をより味わってもらえるような演出になっています。まるでサーキットのように、ピットレーンがあるんです!(メルセデス・ベンツ浜松和田)
この取り組みはさらに拡大を期待しています。

AMG CEO
Q:SLSの後継はないと名言していらっしゃいますが、SLSのオーナーはデザイン性も含め、GT、GTSでは物足りないと言っていませんか?
GT、GTSのさらに上位モデルが登場する可能性は無いのでしょうか。


AMG CEO
A:確かにGT/ GTSはSLS AMG の後継ではありません。セグメントとしては下位になりますが、それは同時に新しい顧客に繋がっているとも考えています。
GTSのパフォーマンスレベルについては、現在社内で話し合っている段階ですし、GTSファミリーのバリエーション展開も現在は健闘しています。
もしかしたら将来的には、SLSの後継が出る可能性はありますが、現在決定してはいません。
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Q:新しいVクラスが日本でも発売されました。VクラスにAMGがつけば日本でも売れると思いますが、そういった予定はないのでしょうか。
また、たとえば日本やアジアのみといった、ローカルマーケットに対応するようなモデル展開、販売戦略は取って行かないのでしょうか。


AMG CEO
A:(笑)本当に?そう思いますか?!
Vクラスには「AMGライン」として、特徴的なバンパー・ホイールなどがオプションで用意される、ということがフランクフルトモーターショーでも発表されました。
そのアイディアはもしかしたら、日本だけではなく中国でも、という可能性もありますから、マーケットとしては期待出来るかもしれませんが、実際問題は難しいです。
なぜなら、AMGはパフォーマンスということに関して重要な責任があるからです。ローカルインタープリケーションとして、現地のマーケットにあったものを出すという最終的な決定はありえません。
販売店にフルラインナップとして、そういうものを並べるのもどうかと思います。

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Q:コンシューマーズレースとして、スーパーGTにはSLSが沢山出場し、来年からAMG GTでの参戦を発表しているチームもあります。
モータースポーツと自動車販売と巧く繋げていくことに関して、日本での期待はありますか?


AMG CEO
A:はい、大いに期待しています。
日本のチームには1月にデリバリーを予定しています。
私はこのGT3カーを、世界で最も美しいGT3レースカーだと思っているんです。
ブランドにとってもモータースポーツに参加し続けているというのは本当に重要なことです。そして、プロのみではなく、コンシューマーズレースという、アマチュアレーサーでも近づきやすいレーシングカーであるということも重要です。

AMG CEO
Q:スマートブラバスと組んでいて、スマートブラバスは大成功を納めています。スマートAMGはありえないのでしょうか?
日本人はAMGが大好きなので売れると思うのですが。


AMG CEO AMG CEO
A:う〜〜〜〜〜んゴホゴホ......NO!(即答)
簡単な理由なんです。
スマートとAMGは、全く別のブランドなんです。考え方も別で成り立っている。
スマートはダイムラー側のポートフォリオ、一方AMGはスリーポインテッドスターのパフォーマンスブランドであるということ。そのふたつに繋がりは無いんです。
AMGはスモールセグメントに入って行く気はありません。ブラバスとのコンビネーションがベストだと思います。

AMG CEO
語られたのはSLS AMGの後継が存在しうる可能性、そして近くAMGにも環境配慮型のスポーツカーが登場するかもしれないということ。
今後も注目したい。
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■AMG 公式サイト
http://mercedes-amg.jp