真っ二つになったフェラーリ「エンツォ」がオークションに 落札予想価格は2億円以上
今回ご紹介する2004年製フェラーリ「エンツォ」は、限定400台のみが生産された希少なモデルの中でもさらに特別な1台だ。さかのぼること2006年、実業家のステファン・エリクソン氏が米国カリフォルニア州マリブの州道1号線で電柱に激突させ真っ二つにした、あのエンツォなのだ。この曰わく付きのスーパーカーが、2月3日にパリで行なわれるRMサザビーズのオークションに出品される。落札価格は150万ユーロ(約2億円)から200万ユーロ(約2億6,000万円)になると予想されている。

事故当時、ステファン・エリクソン氏は約260km/hもの速度で走行していたと、スピード違反の容疑をかけられた。これに対し同氏は、クルマを運転していたのは仲間の1人であると無罪を主張。だがその後、すべてが明るみに出ると、エリクソン氏は当局から重窃盗及び飲酒運転をはじめ、横領や銃の不法所持など9つの罪状で訴えられ、最終的には3年間の懲役を言い渡された



壊滅的な損傷を受けたにもかかわらず、このエンツォは復活した。RMサザビーズの説明によると、フェラーリのテクニカル・アシスタンス・サービスが修復を担い、新たにGPSナビやBOSE製オーディオ、リアビューカメラ、パワーウィンドウ、そしてカーボンファイバー製リアスポイラーとエンツォ・フェラーリのサインを模ったバッジが装着されている。カラーリングは、当初のロッソ・コルサのボディにネロのインテリアという組み合わせではなく、外装は陰影の美しいネロ・デイトナに塗り直され、内装はロッソで仕上げられた。走行距離は2,500kmで、事故後の修復以降は一度も欧州から出ていない。メーカーがオリジナルと認めた車両のみに発行されるフェラーリ・クラシケの鑑定書も付いてくるという。

このような背景がなくとも、エンツォはそれ自体で十分特別なクルマであり、大きな進化を遂げた現代のスーパーカーを代表する存在だ。ドライバーの後方には660psを発揮する6.0リッターV型12気筒エンジンを搭載し、そのパワーをパドルシフト式6速シーケンシャル・ギアボックスが後輪に伝える。この興味深い個体には、果たしていくらの値が付けられるだろうか?


By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー