アキュラ、デザインの将来的な方向性を示す「プレシジョン コンセプト」を発表(ビデオ付)
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2年前に2014年モデルのアキュラ「RLX SH-AWD」に試乗した時、我々はその素晴らしいハンドリング性能を賞賛しながらも、臆病なスタイリングに難癖をつけたものだ。だが、もしあのフラグシップセダンのパフォーマンスが、今回発表されたアキュラ「プレシジョン コンセプト」のボディ内に収まっていたら、我々は引っ繰り返っていたに違いない。とはいえ、写真で確認する限りは、やはりフロント部分について疑問に思うところもある。しかし、サイドビューについては全面的に支持しているし、何より重要なのは、アキュラが大胆なデザインを採用したことに拍手を送りたい。

同ブランドによれば、プレシジョン コンセプトは「文字通り、この先の全てのアキュラ車の方向性を決定づけるもの」であり、「将来的なアキュラ車のデザインに、さらなる大胆さと独創性をもたらす存在」であるという。何とも頼もしい姿勢だ。お気づきのように、このコンセプトモデルは米国カリフォルニア州にある「アキュラ・デザイン・スタジオ」によるものだ。アキュラ「NSX」のエクステリア・デザインを手掛けたミッシェル・クリステンセン氏がエクステリアのデザインチームを、同じくNSXのインテリアを担当したジョン・ノーマン氏がインテリアのデザインチームをそれぞれ率いている。

「ダイヤモンド・ペンタゴングリル」と呼ばれるグリルを据えたフロント部分は凝りすぎのように見えるが、現在開催中の北米国際自動車ショーで実物を確認するまで、最終的な判断を下すのは控えたい。だが、サイドのスタイリングと、22インチホイールを採用した車高の低い後輪駆動のようなプロポーションは、同ブランドのセダンとは思えないデザインに仕上がっている。新型BMW「750i」と比べると、全長は約5cm、ホイールベースは約11cm短く、車高は約15cmも低いのだ。

力強く刻まれたラインはエクステリアからキャビン側へ流れるように続いており、センターハイマウントストップランプ(CHMSL)はバックライトでありながら、リアウィンドウを通って後部座席のヘッドレストに巻き込み、内部を支える骨組みの一部となっている。「quantum continuum(量子の連続体)」をデザイン・テーマに掲げ、Bピラーをなくすことで、観音開きのドアパネルからインテリアにかけて流れるようなデザインとしたという。

地層のように隆起したインテリアのエレメントには異素材が組み合わされ、フローティングシートの後部座席や、小ぶりのステアリングホイールを装備。2段式のインストルメント・パネルにはフローティングゲージが組み込まれている。センターコンソール上に設置された幅広で曲線状のディスプレイには、アキュラのコンセプトでもあるヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)をコントロールするために、指先を浮かせて操作が行えるフローティングタッチパッド技術が採用されている。

アキュラによれば、プレシジョン コンセプトは同ブランドのDNAである「Precision Crafted Performance(精巧に作り込まれたパフォーマンス)」を表現しているのだという。これが同ブランドの製品ラインにどのように組み込まれるのかはわからない。もし、このコンセプトモデルがショールームに展示されたら、恐らくNSXを除く全ての現行モデルたちはキーキーと音を響かせながら陰に隠れてしまうだろう。だが、こういった挑戦は大歓迎だ。今後の展開が待ち切れない。








By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー