キャデラックCMO、変わりつつあるブランドの今後について語る
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今年11月のドバイ国際モーターショーでキャデラックの新型クロスオーバーSUV「XT5」が世界デビューを飾った際、米自動車情報誌『Automobile』が同ブランドのCMO(最高マーケティング責任者)であるウーヴェ・エリングハウス氏にインタビューを行い、ブランドと自動車業界に関する様々な問題について訊いた。15年間働いたBMWからキャデラックに移籍して2年が経った同氏は、当然、"熱烈なキャデラックの顧客"と"象徴的ブランド"についての熱弁から始め、アメリカの卓越したラグジュアリーブランドの立場に対するトップダウンの見方にと話を移した。

エリングハウス氏は、「キャデラックは変遷の時期にあり、最近はより小型で高性能なクルマの開発に重点的に取り組んでいる」と語った。結果として、多くの古い顧客は遠ざかり、新しい顧客はキャデラックの今後の様子を伺っているが、「数年すればおそらく製品がブランド以上に強力なものになる」と語り、ブランドが提供すべきものについて説明した。だが、キャデラックというブランドは変わらなければならなかったのだ。なぜなら、「X世代(1960年代初頭から1970年代半ばに生まれた世代)とY世代(1978年から1990年代半ばにかけて生まれた世代)は今後5年で実際の顧客の80%を占めることになる」からだ。

さらに同氏は、販売代理店と顧客の関わり方を見直すことにも励んでいる。ディーラーについて言えば、将来的には実在店舗がなくなり、インターネットを介して新車の納車やサービスのための引き取りを行うようになるだろうと述べている。「誰もサービスやメンテナンスのために販売代理店にわざわざ行きたくはない」と語っている。

エリングハウス氏によれば、プラグインハイブリッドカーのELRは「大きな期待はずれ」だったが、環境問題と都市部以外の地域における利便性の双方において、プラグインハイブリッドは「将来進むべき最善の道」であることが分かったという。しかし、それは他社も同様に考えており、プラグインハイブリッドは「値段が高くなっても必要とする人もいるし、そうでない人もいる」という点において「次なるAWD」のようなものであり、「差別化された特徴を持つクルマというよりも、高級車へのエントリーチケット」になるだろうと考えているという。

また、ミッドサイズセダン「CTS」の売り上げが伸びないのは、SUVとクロスオーバーの流行で、一般的に米国のミッドサイズ高級セダン市場が衰退しているからで、キャデラックには「より小型のSUVが必要だ」と述べている。

エリングハウス氏は他にも「長期的な視野で見れば水素エネルギーの可能性を信じている」とか「ヨーロッパへの進出が現実的なものになってきた」など、興味深いことを話している。世間を騒がせた最近のフォルクスワーゲン問題についても毒舌を吐き、「(キャデラックのラインアップに)ディーゼル車がないということは、8週間前に比べたら大した問題ではなくなった」とも語った。



By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー