日産、2016年の世界耐久選手権LMP1クラスに参戦しないことを発表
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残念な結果に終わった今シーズンを経て、日産は来年のFIA世界耐久選手権(WEC)LMP1クラスに、革新的だが欠点もあった「GT-R LM NISMO」で引き続き参戦することを取り止めると発表した。

ライバルたちのマシンがミドシップに搭載したエンジンで後輪を駆動するのに対し、日産は今年、レギュレーションの隙間をつき、過激なフロント・エンジン/前輪駆動のレイアウトでLMP1クラスに参戦した。これはエアロダイナミクスの向上、駆動輪のダウンフォース増大、そして後方のエアフロー向上を意図したものだったが、残念ながらこの賭けは失敗に終わった。日産はル・マン24時間レースにだけは3台のマシンで挑んだものの(他の7戦は全て欠場)、1台も完走することはできなかったのだ。

何事も最初は困難が伴うものだが、日産はすぐにプログラム全体を見直した。そしてその後の参戦も延期した末、10月には2016年のシリーズに復帰すると発表していた。しかし、プレスリリースによれば「チームは目指すパフォーマンスを実現するために懸命に開発を続けて」きたが、「今回、その目標を達成することは難しいと結論づけ」、2016年のFIA世界耐久選手権LMP1クラスへの参戦を取りやめると発表。今後は「より長期的なレース戦略の策定に集中する」という。英国日産の広報担当アンディ・ボスウェル氏はAutoblog米国版へのメールで「GT-R LM NISMOはル・マン24時間レースに出場しません」と述べ、この参戦中止にはル・マンも含まれることを明らかにしたが、日産は「今後もモータースポーツ・プログラムにグローバル・レベルで積極的に携わっていく」と付け加えた。

日産は、他のカテゴリーでの活動は今後も続けるという。LMP2クラスでは多くのチームにエンジンを供給し、今年から新設されたLMP3クラスに向けても新たに設計したエンジンを最近発表している。ル・マンや関連シリーズのGTEカテゴリーには出場していないが、ブランパン耐久シリーズには「GT-R NISMO GT3」で参戦を続けており、2013年にはPro-Amクラスでチーム、ドライバーズの両タイトルを、今年はProクラスのドライバーズ・タイトルを獲得している。

日産のLMP1プログラムが中止となることは、FIAやル・マン主催者であるフランス西部自動車クラブ(ACO)にとっては残念だろう。両組織とも、特にグリッドの先頭に並ぶような新しいマニュファクチャラーの参入は基本的に大いに歓迎しているので、今回の知らせには落胆するはずだ。しかし、日産の参戦で真に脅かされることのなかったアウディポルシェトヨタにとっては、特に影響を受けるほどのことではなさそうだ。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー