納屋で眠っていた希少な「ダッジ・デイトナ」がオークションに
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アメリカのアイコン的存在のクルマが、フロリダ州キシミーで来年の1月に行われるメカムのオークションに出品される。クラシックなクライスラー車にこだわるレストアショップのオーナー、チャーリー・ライオンズ氏が所有する、1969年型「ダッジ・チャージャー・デイトナ」だ。それまで2人のオーナーの手に渡り、数十年間アラバマ州グレンウッドの納屋に眠っていた1台を同氏が見つけたのだ。チャージャー・デイトナは、NASCAR「デイトナ500」レース参戦用のホモロゲーション・モデルとして、1969年に503台のみが製造された。それから18カ月の間、同車とその後継車である「プリムス・スーパーバード」は、NASCARのトラックで圧倒的な強さを誇る。しかし、ロードカーとして市販されたチャージャー・デイトナは、全長が約5.5mもあり不格好だと批判を受け、当時の人気はいまひとつだったため、ほとんどの車両が雑に扱われるか廃車にされてしまったが、現在でも385台前後現存していると考えられている。

ライオンズ氏によると、このクルマの最初のオーナーは町の下級裁判所の裁判官で、彼の妻への贈り物だったそうだ。その後、1974年に当時弱冠18歳だった2人目のオーナーの手に渡る。大学の春休みにフロリダ州パナマシティまでドライブするために 1,800ドルで買い取られたこのクルマには、フロント・フェンダーに炎が描かれ、ドアにスキャロップ・ペイントがホワイトで施された。納屋で発見されたこの個体は、一切改造されておらず、ドライブトレインやボディの製造番号も全て一致しており、出荷当時のままオリジナルの状態を保っていることが確認されている。ボディ・カラーはR4チャージャー・レッドにホワイトのテール・グラフィックの組み合わせ。特徴的なリア・ウイングとノーズ・コーン、純正オプションのヘッドレスト付きバケット・シートやクロームメッキされたフロアシフターなども当時のままだ。3速トルクフライト・オートマチック・トランスミッションと440キュービックインチ(7.2リッター)のマグナムV8エンジンを搭載し、走行距離は2万553マイル(約3万3,077km)に過ぎない。

ホットロッド専門誌『Hot Rod』は、ライオンズ氏がチャージャー・デイトナを発見し、そのクルマを自分に売ってくれるようオーナーを説得した経緯についての記事を掲載している。買値について、ライオンズ氏は「靴箱に詰め込んだ紙幣」で十分払える破格値だったと冗談交じりで話したそうだ。クラシックカー専門の自動車保険会社Hagerty社によれば、コンクール・コンディションなら26万2,000ドル(約3,180万円)の値が付くとのことだが、メカム・オークションズの見積り価格は15万~18万ドル(約1,820~2,180万円)。かなりの高額に思えるが、今年1月に行われたメカム・オークションズ主催キシミーのオークションでは、俳優のデヴィッド・スペード氏が、完全にレストアされたヘミ・エンジン搭載の1969年型チャージャー・デイトナを90万ドル(約1億円)で競り落としている。


By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー