【ビデオ】デルファイ、視線の動きで車載システムを操作できる新技術を開発中
今はボタンを押して車内温度を調節し、ダイヤルを回して車内に流す曲を選んでいるが、近い将来、装置にまったく触れずにこれらの操作が可能になるかもしれない。

自動車メーカーは、ドライバーがこれらの機能をジェスチャーで操作できる新しい技術を紹介しており、実際、BMWやアウディの特定のモデルにはそういった機能がすでに搭載されている。しかし、デルファイ・オートモーティブはこのような技術をさらに進化させ、ドライバーがインフォテインメントの機能を単純な目の動きで操作できるシステムを開発中だ。

同社のこのシステムは、ダッシュボードに埋め込まれた2台の赤外線カメラを使い、ドライバーの目の動きを読み取り、ドライバーが選択した機能または画面上のアイコンを正確に認識することができるのだ。そこにジェスチャーコントロールと音声認識を融合させることで、ドライバーは一切装置に触ることなく音楽を選曲したり、ランチに立ち寄るお店を検索したりできる。デルファイはこの新しいテクノロジーを、2016年1月に米国ラスベガスで開催されるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー )において、ポルシェ「マカン」を用いて実演するという。

「Eye Glance(アイ・グランス)」と呼ばれるこの新技術を紹介する動画では、同社のエンジニア、マーク・ケイディ氏が、アイ・グランスがどのようにボイスコントロールとジェスチャーを組み合わせ、ドライバーにインフォテインメントの機能のコマンドを提供するかを実際に操作しながら説明している。アイ・グランスは、同社のインディアナ州ココモにあるテクニカルセンターで開発されている。

この新技術には大きな期待が持てる。というのも、現在のインフォテインメント・システムが(見回してみれば)どれもイマイチだからだ。ドライバーは操作が難しく、使い方を覚えるのが面倒くさいと不満を漏らす。その上、操作するためにドライバーは道路から目を逸らせがちになる。デルファイは、こうした注意が散漫となる状態を最小限に抑えることができると信じ、視線を利用することで安全性を高めることができると考えている。

「現在のインフォテインメントの操作は複雑です。そして、それこそ消費者が真っ先に不満に思うことなのです」と述べるのは、デルファイの最高技術責任者ジェフ・オーウェンズ氏。「我々は誰もがもどかしい気持ちで、すぐそばにあるセンターコンソールのコントロールスイッチを眺めていることに気づくのです」

もちろん、カメラの増設やインフォテインメントの改善には、より高度な処理能力が必要だ。このシステムの制御装置は、現在販売されているインフォテインメント・システムに搭載されているものと比べて16倍の速さのものが使われているという。さらに多くの企業が処理能力を高めれば、リアルタイムの安全システムから半自動運転機能に至るすべてが加速化し、高度な計算能力の要求もそれほど大きな障害にはならないだろう。



By Pete Bigelow
翻訳:日本映像翻訳アカデミー