メルセデスAMGが、「SLRマクラーレン」の後継モデルを計画中?
メルセデスAMGのトビアス・メールスCEOが、ポルシェ「918 スパイダー」フェラーリ「ラ フェラーリ」などに対抗するハイパーカーを開発する予定はあるかと記者に質問され「少なくとも今すぐにはない」とLAオートショーで答えてから、まだほんの数日しか経っていない。しかし、ドイツの自動車専門誌『Auto Bild』が伝えるところによると、表面上はトップ・クラスのスーパーカーの強豪たちとは戦う必要がないとしているメルセデスが、「SLRマクラーレン」の後継モデルを「計画中」であるという。


『Auto Bild』によれば、同社のエンジニアたちが議論しているアイディアは次の2通りあるのこと。1つは次期型「SLクラス」が採用する「モジュラー・スポーツ・アーキテクチャ(MSA)」をベースとする方法。ただし、これだとSLクラスと同様、エンジンをフロントに積むことなる。そしてもう1つの案は、ミドシップのモンスター・マシンを作り上げることだという。

MSAベースのクーペなら、フロントに搭載するターボ付きV6エンジンが後輪を駆動し、加えて1基の電気モーターが前輪を駆動するというレイアウトになるだろう。最高出力は650ps程度だが、アクティブ・エアロダイナミクスの採用により最大限のパフォーマンスを発揮するはずだ。また、「新しいコンセプトのドア」が採用されるという。年間生産台数が3,000台ほどの規模ならば、車両価格は少なくとも26万ドル(約3,200万円)かそれ以上になる。

一方、ミドエンジンのスーパーカーであるならば、グランド・エフェクトを発生するコンポジット製ボディに、V8ターボ・エンジンを搭載する方針で固まっているようだ。さらにフロント・アクスルに125kWを発生する2つの電気モーターを搭載し、それらの合計最高出力は1,050psになるという。わずか750台の限定生産で、価格は"100万ユーロ(約1億3,000万円)を超える"と予想されている。

『Auto Bild』の記事によると、その発表時期は2018年あたりになるという。どちらが市販化されるにしても、最初はクーペから発売されて、次にオープントップのロードスターが加わり、続いて高性能な「ブラックシリーズ」が登場するだろう。

かつてメルセデスとマクラーレンが共同で開発した、626psのスーパーチャージャー付き5.4リッターV8エンジンをフロントに搭載するSLRの価格は当時45万ドル(約5,550万円)。同じ2000年代に登場したポルシェ「カレラGT」は612psで44万4,000ドル(約5,480万円)、フェラーリ「エンツォ」は660psで64万3,000ドル(約7,930万円)だった。ただ、当時の最大の問題は、フロント・エンジンでオートマティック・トランスミッション(2ペダルMTではなく)を採用したSLRが、スーパーカーと呼ぶには相応しいと言い切れないことにあった。だから今回、AMGは会社の記録に残った汚点を晴らしたいのだろうと『Auto Bild』は書いている。

メールス氏はLAオートショーで「AMGが現在ハイパーカーを開発する余裕はない」と答えたが、しかしまた、「これまで我々は、市場がAMGをハイパーカーのブランドとして受け入れることはないと考えていた。だが、主要市場における様々な顧客との対話は新たな見方を教えてくれる」とも語っている。


By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー