アウディ、テスラを見習い新しい販売で電気自動車の売り上げアップを狙う
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11月20日~29日に開催されたLAオートショーで、電気自動車(EV)に対する力の入れ様が目立っていたアウディは、2025年までに電動車両を全体の売り上げの20から25%にまで推し進めると宣言して話題となった。今のところ、どの主要な自動車メーカーも、プラグイン車が全体の売り上げに占める割合を2桁台に乗せる方法を見つけ出せないでいるのが現状だ。この点については『New York Times』も最近指摘したように、問題は単純に、従来のディーラーがEV車をどう売ればいいのかわからないということではないだろうか。アウディは、テスラのような電気自動車専門の販売店を展開するつもりはないと言っている。しかし、アウディ・オブ・アメリカ(AoA)の2人の重役は、自動車メーカーがEVの販売を促進するために、これまでと違う方法を採るべきだと主張する。

AoAの製品管理責任者を務めるフィリップ・バラベック氏は、ディーラーでの新しい顧客体験や、新しいタイプの試乗方法など、何らかの変革を考えていると語った。同氏は「従来の自動車業界のやり方が必ずしも通用するとは限らない」と述べ、「その主な原因は、クルマ自体が複雑になり、その提供する価値も複雑になっていることにある。昔ながらのディーラーに、そんなクルマを"さあ新しいモデルだ、売ってくれ"と言うのも無理な話だ。将来的に我々のやり方に何かしらの変化が必要だろう」と語っている。

AoAのスコット・キーオ社長は、テスラはEVの販売を完全な顧客体験にする方法を、自動車業界に示してくれたと語る。これはクルマのことだけを言っているのではない。「我々はテスラの功績を称賛するべきだ」と語っており、「少なくともEV普及促進のPR活動という点から見て、充電ネットワークが充実していることは、そのメッセージにプラスとして確実に顧客には伝わっている」としている。最近は、多くの自動車メーカーが"テスラ車に対抗するクルマ"を持ちたいと望んでいると頻繁に耳にするが、キーオ社長は、アウディが現在のテスラ以上に上手くやれるかもしれないとほのめかす。同氏は「テスラのフルパッケージを見ると、よくやっていると感じる。しかし、アウディはリソースやネットワークなどを結集させることにより、より完璧なパッケージを提供できる」と語っている。

まずはEVを体験してもらうことが最も重要なのだとバラベック氏は言う。同氏は「顧客にまずはEVに触れ、経験してもらうことがもう1つの大切な点だ。それは従来の新車販売にはない概念だろう。たとえば"試乗"とは、これまでクルマを買う時にする、ありふれた事に過ぎない。EVを購入する際には、"試乗"は"ありふれた事"でなく、もっと新鮮な体験となるはずだ。とりわけEVに1度も乗ったことのない顧客にとっては」と語った。これまでと違う体験ができる販売店で、テスラより優れたアウディのEVが買えるようになる日を楽しみに待つことにしよう。


By Sebastian Blanco
翻訳:日本映像翻訳アカデミー