LEXUS RC
 恥を忍んで、正直に言おう。
 初めて「レクサスRC」をドライブした瞬間、これが、より攻撃的なモデルの「レクサスRC F」なのかと勘違いしてしまった。走りはじめていくつかのコーナーを曲がり終え、約数キロに達するまで、すっかりRC Fだと錯覚してしまったのである。それほど走りの志が高く感じたのである。

LEXUS RC LEXUS RC
 レクサスRCとRC Fは、北米の熱いラブコールに応えることで誕生した2ドアクーペである。レクサスSCが生産中止となり、レクサスLFAは世界500台限定であり、レクサスのスポーツクーペの伝統は途絶えていた。寂しさを抱えていた北米ユーザーが、小気味良い走りのスポーツクーペを待ち焦がれていたというわけだ

LEXUS RC LEXUS RC
 最初にRCのステアリングを握ったのが、北米で開催された国際試乗会だった。場所はNYからほど近い路面の荒れたサーキット。すでに車両に関するレクチャーを受けており、これから自分が乗る車両もアナウンスされていたにも関わらず、冒頭で告白した錯覚に陥ったのである。

LEXUS RC
 それほどRCは、驚くほど高いボディ剛性を得ている。NXで開発されたレーザースクリューウエルディングや構造接着技術などは、RCに余すことなく注がれていたからである。

LEXUS RC
 さらにいえば、RCは先代の「IS C」のフロアがベースになっている。IS Cは、ISのルーフを切り取ったオープンカーだ。ボディ剛性確保には欠かせないルーフを失ったIS Cには、フロアで高い剛性を確保せねばならず、そのために大断面のロッカーバネルを張り巡らせたシャシーを得ていた。フロントの左右を結合するロアブレースも強化。そんなオープンカーでも通用するシャシーを、ルーフのあるRCに採用してしまったのだ。ボディ剛性が桁外れであることは、その事実だけでも想像ができよう。

Related Gallery:LEXUS RC
LEXUS RC LEXUS RC
 そう、走りはじめた瞬間、RC Fと錯覚してしまった・・。とはいうものの、乗り心地が荒かったわけでも、音や振動が耳に障ったわけでもない。体幹の強さをまず意識し、それを起因とするステアリング応答性の確かさからそう感じたのである。

LEXUS RC
 むしろ、乗り心地は拍子抜けするほど優しい。スポーツ性能と乗り心地が相反する特性だったのは過去のこと。いまではスポーツ性能が高いモデルは、乗り心地が優しくもあるのだ。そのことをRCは教えてくれる。

LEXUS RC LEXUS RC
 ステアリングの切り込みに対して、刺激的なハンドリングを披露する。今回試乗したのは最新の「200t」だ。3.5リッターV型6気筒の「350」、2.5リッター直列4気筒ハイブリッドの「300h」ではなく、2リッターターボを搭載する。それゆえ、後輪舵角制御のLDHの設定はない。それでもハンドリングはナチュラルで俊敏だ。制御系アイテムを省略していてもフットワークが軽いことは、RCの素性の良さが物語っているのである。
 200tに搭載されるエンジンは最高出力245ps/5800rpm、最大トルク35.7kgf-m/1650rpm〜4400rpmを発揮する。

LEXUS RC
 トルクの発生回転数からも想像できるとおり、低回転域からフラットにトルクが確保されているのだ。ターボの悪癖のひとつである極低回転域の鈍さはない。むしろスペック表の信憑性を疑いたくなるように、回転計の針の上昇に比例して、躍動感が高まっていくのだ。ターボなのに、まるでNAエンジンを味わうように、回して走りたくなった。

LEXUS RC LEXUS RC
 ドライブセレクトモードを「スポーツ+」にすれば、シャシーもエンジンも同様にスポーツフィールにアジャストされる。それによって、より軽快なフットワークになるのだ。もともと活発なハンドリングだから、ノーマルモードでも十分にスポーティであるけれど・・。
 
ちなみに、オープンカーに仕立てなおしても耐えられるシャシーを採用しているということは・・・? オープンモデルが準備されている? そう考えるのは僕の勝手である。


■レクサス 公式サイト
http://lexus.jp