フォルクスワーゲン、ディーゼル・エンジンの改修費用が安くても引当金は削減せず
フォルクスワーゲン(VW)は、排出ガス検査時に不正があったとされている1.6リッターと2.0リッターの直列4気筒「EA189」型 ディーゼル・エンジンについて、提出した改修計画がドイツ連邦自動車交通局に承認され、対象となるディーゼル車のリコールを行うための準備を現在進めている。以前お伝えしたように、その改修内容はとてもシンプルで、エンジン本体には手を入れないで済むというから驚きだ。これにより、改修に掛かる潜在的費用の負担は軽減されることになるが、VWは改修のために用意した67億ユーロ(約8,750億円)の引当金は削減しないという。


VWグループのマティアス・ミュラーCEOはディーゼル・エンジンの改修について「技術的にも経済的にも対処可能」と述べているが、同社の広報は「改修費用の合計金額が把握できるまでは、計画した資金額を変更する理由はない」と答えている。同社の最終目標は、これらの改修で排出ガス規制に適合し、しかもパフォーマンスや燃費への悪影響は回避することだが、この目標が達成できるかどうかはまだ確実ではないとVWも認めている。

この改修はヨーロッパで販売されたVW車のみに適用され、リコール対象の850万台のうち、1.6リッターと2.0リッターのエンジンを搭載しているディーゼル車は820万台に及ぶ。VWは2016年1月からリコールを開始する予定で、対象のエンジンをすべて改修するにはまる1年を要すると見られている。オーナーには「適切な代替移動手段オプション」(おそらく、代替車のことだろう)が用意される。1.2リッター3気筒ディーゼル・エンジンの改修計画については、11月末に提示される予定だ。

なお、米国では先日、VWは「ディフィート・デバイス(無効化装置)」と呼ばれる不正ソフトウェアを搭載して販売された約50万台のディーゼル車についての改修計画を、カリフォルニア州大気資源局(CARB)に提示している。


By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー