GM、イグニッションスイッチの欠陥問題に隠ぺい疑惑
今年6月、イグニッションスイッチ(始動装置)の欠陥をめぐりゼネラルモーターズ(GM)を相手取って集団訴訟を起こしている原告側の代理人、ボブ・ヒリアード弁護士が、GMとその弁護人であるキング&スポルディング法律事務所を、共謀して欠陥を隠ぺいしたと告発した。同弁護士は、2010年から2013年までのGMとキング&スポルディング間によるやり取り、中でも3件のシボレー「コバルト」で起きた事故に関するものを調べれば、両者が「知っていながら隠ぺい」していたという事実を明らかにできると述べた。さらに、キング&スポルディングはGMで行われていた「進行中の詐欺的隠ぺい」を知った時点で、弁護士事務所としての職業倫理に反しているとも加えている。

米国ニューヨーク州マンハッタンの裁判所に行った申し立てで、ヒリアード弁護士はGMとキング&スポルディングに、弁護士・依頼者間の秘匿特権で保護されているメモ類の提出を要求。同弁護士は、詐欺的行為が行われていたとの疑惑がある以上、本件については弁護士・依頼者間の秘匿特権を適用すべきではないと述べた。対してGM広報担当は、問題となっている点についてはこれまでにも公の場で議論されており、同弁護士の求めるやり取りの情報については既に十分提供したと主張した。

米連邦地裁のジェシー・ファーマン判事は、GMとキング&スポルディング側を支持しこの情報開示要求を棄却した。GMがイグニッションスイッチの欠陥を明らかにしないことで犯罪あるいは不正を行ったとする根拠を掴める可能性はあったものの、当時GMとキング&スポルディングが犯罪や不正を共謀していたとは言い切れず、また、原告側は争点となっている文書類を既に大量に提供しており、弁護士・依頼者間の秘匿特権は残る情報に対して有効であるというのが同判事の判断だ。この集団訴訟による裁判は2016年1月に行われる予定となっている。


By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー