スターリング・モスが駆ったジャガー「Cタイプ」、モナコのオークションに登場 予想落札価格は9億2,000万円以上
生産台数僅か50台余りで、レースの歴史を飾ったジャガー「Cタイプ」は、同社がこれまで作ったモデルの中で最も人気が高い1台だ。英国のオークション会社ボナムズは、その中でも非常に特別な1台を来たるオークションに出品するという。1952年のル・マンスターリング・モス卿が駆ったCタイプだ。

シャシーナンバー「XKC011」が与えられたこのCタイプは、1952年にジャガーのワークス・チーム用に製造された。戦前にレーシング界の伝説となったピーター・ウォーカーがこれに乗り、同年5月に英国のシルバーストーン・サーキットでデビュー。その後、ル・マン24時間レースに向けてジャガーのファクトリーで、空力性能の向上を図り特別に製作された長いフロントノーズとテールが装着され、モスとウォーカーによるドライブでル・マンに出場したが、残念ながらエンジンの故障によりフィニッシュ・ラインにたどり着けなかった。モスはル・マン24時間耐久レースに10回出場し、そのうち8回リタイアしているが、1952年のレースは2回目のリタイアとなる。

通常のボディに戻されてからも、モスはこのCタイプでミッレ・ミリアなど数回のレースに出場している。翌年にはワークス・チームからベルギーの有名なレーシング・チーム「エキュリー・フランコルシャン」に貸与され、引き続きレースで活躍。ジャガーが売却した後は英国のクラブマン・レースの世界で最も有名なCタイプとなった。このXKC011は、2016年5月のモナコ・グランプリ・イストリックの期間中に、フェアモント ・モンテカルロ・ホテルで開催されるボナムズによるオークションの目玉として出品される予定だ。

ボナムズは今のところ、このCタイプの落札予想価格を公開していない。しかし、Autoblog編集部がボナムズのオークション・スペシャリスト、ジェームズ・ナイト氏に尋ねたところ「我々の予想によればこのCタイプが500万ポンド(約9億2,000万円)を上回るのは確実で、それよりも更に高値が付く可能性もある」と明かしてくれた。米国のコレクター情報メディア『Sports Car Market』のデータベースによると、同型のCタイプはグッディング&カンパニーのオークションで、2012年に370万ドル(約4億5,000万円)で落札されている。また今年8月に開催されたRMサザビーズのオークションでは、1953年仕様のCタイプに1320万ドル(約16億円)の値が付いた。どちらに近い値段で競り落とされるのか、最終落札価格に注目しておこう。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミーー