タイヤ交換ならディーラーやタイヤ専門店などで交換するのが一般的だが、最近はオークションやネットショップで良い品が格安で手に入れられることもあり、ユーザー持ち込み対応のタイヤショップも増えてきている。

そんな中、家族のクルマ用にネットショップで格安で購入したタイヤを交換してもらえるショップを検索していたところ、"日本初、現役レースメカニックが出張してタイヤ交換してくれる"というサービスがあるということを知り、早速依頼してみた。

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今回依頼したのは、TOMOタイヤサービスだ。

現役レースメカニックであり、元々日産プリンス東京で整備士をされていた永山友和氏は、普段はGT選手権などのレースのメカニックとしてレースカーをサポートしているが、オフの際には、このようなパネルバンで出張タイヤ交換をしているとのことだ。

ちなみに、レースメカニックとしては、タイヤ交換は行わないとのことで、あくまでこの出張サービスは、レース前にレースチームへ出向いて事前にタイヤを組んだり、一般ユーザーに対してのみ行っているとのことだ。


パネルバン内には、タイヤ交換ができる機材が効率よく配置されている。天井に穴が開いているが、タイヤチェンジャーの作動スペース確保の為に天井に永山氏が自分の手で穴をあけたとのことだ。

レースメカニックということで、永山氏の機材はそれぞれこだわりのあるモノが使われている。

タイヤの組み換えをメインに行う機材は、画像中央のイタリアTECO社製次世代オートマチックレバーレスタイヤチェンジャーだ。


このバールのような道具は、一般的なタイヤショップ等で使われているタイヤレバー。

扁平率の低いタイヤやランフラットタイヤなど、サイドウォールが硬いタイヤを組み替える際、このタイヤレバーで作業すると相当大変な作業となるとのことだ。
(今回の作業では使わなかったが、説明のために出していただいたもの。)


このイタリアTECO社製次世代オートマチックレバーレスタイヤチェンジャーは、その名のとおり、レバーを使うことなく自動的にタイヤ組み換えを行ってくれる優れものだ。

次世代と言われるだけあって、その作業は非常にスムーズ。しかもアルミホイールにも優しいという。ちなみにこの機材を導入しているタイヤショップはそう多くはないとのことだ。


タイヤの組み換え時にタイヤのビード部に塗るビードクリームは、レースカーにも使っているイタリアGOMMA社製のものを使用(超扁平タイヤやランフラットタイヤにはドイツREMA TIP TOP社製の専用品を使用することのこと)

ビードクリームは、タイヤの脱着をスムーズにしビード部を保護するだけではなく、アルミホイールの錆も防止してくれるものだ。


タイヤ交換をする際は、バルブの交換もケチらず行いたい。タイヤのエア漏れはバーストの原因となるからだ。なお、タイヤ4本交換工賃の中に、バルブ交換の部品・工賃も含まれているのは有難い。

使用するバルブはドイツREMA TIP TOP社製の耐熱コア(#9200レーシング仕様)のチューブレスバルブ。通称赤ムシと呼ばれるこのムシは通常のものよりも耐熱性が高くレーシングカーでも使われているものだという。


組み換え後、エアを入れて、ムシを装着した後のエア漏れのチェックは、Myers社製デテクトミストで行っている。

一般的な洗剤によるエア漏れチェックでは識別できない小さな泡も確実に発見できる優れものだ。このこだわりもレーシングメカニックならではだろう。


タイヤバランス調整には、イタリアCEMB社製3Dホイールバランサーを使用。

3D画像で適切なタイヤウエイトの位置が素早くわかるほか、ホイールをホイールバランサーに装着する際のセンターのカップ状の部品がねじ式ではなく、エア式なので、ホイールを均等に装置に素早く固定することができ、より正確なバランス調整が可能になっているとのことだ。


貼り付けウエイトは、3M社製両面テープを使用しており、ホイールにがっちり固定されるが、希望に応じて写真のようなレーシング仕様のガラスマット入りアルミテープも上から貼り付けてくれるそうだ。

レーシングカーでは、レース走行での過酷な熱によりウエイトがはがれる恐れがあり、必ずガラスマット入りアルミテープを装着しているとのこと。

サーキット走行などを楽しむユーザーにはうれしいサービスだ。


ホイールを車両に固定するボルトを装着する際にもこだわりのアイテムが登場する。

これは、MOLY SLP社製COPASLIP(通称コパスリ)と呼ばれるもので、レースカーではボルト類に塗ることで、カジリ、焼き付き等を防止するために使われているとのことだ。

装着した車両は、ホイールをナットで固定するタイプではなく、ボルトで固定するタイプなので、一本一本にコパスリを塗って頂いて、ホイールを装着、最後にトルクレンチで適正トルクで固定し、タイヤに優しいタイヤワックスを塗って頂き作業は終了した。

色々お話しを伺いながらの作業だったので1時間以上かかってしまったが、通常は1時間程度で作業は完了できるとのこと。

このようなこだわりの丁寧な作業で、しかも自宅まで出張してくれるとなると工賃が高いのでは? と思われるかもしれないが、4本で8,000円~(サイズによる)で車両脱着、組み換え、バルブ交換、バランス込というリーズナブルな価格設定となっている(出張費は横浜市内込み、他は要相談とのこと)。

サーキット走行をする読者にはお勧めなのはさることながら、命を預かるタイヤを信頼のおける作業で行いたいという一般道メインの読者にもお勧めだ。


■TOMOタイヤサービス 公式サイト
http://www.k3.dion.ne.jp/~tomo1128/index.htm