レッドブル、2016年もフォーミュラ1選手権に参戦の意志を表明
レッドブル・レーシングは、来年もF1世界選手権に参戦するつもりらしい。同チームはFIAに対し、来シーズンへの公式なエントリーを済ませた。しかし、エンジン・サプライヤーはまだ決まらず、今後の見通しはいまだに不透明だ。チームは今月末までF1のエントリー料を収めなければならない。

レッドブルは2010年から4年連続で、ドライバーとコンストラクターの両部門においてF1世界選手権のチャンピオンを獲得した。この時代、ドライバーはセバスチャン・ベッテル、そしてエンジンはルノーから供給を受けていた。しかし、V8エンジンから新しいV6ターボエンジンに変わった2014年シーズンはエンジン関係のトラブルが多発し、メルセデスの独壇場になってしまった。以来、レッドブルとルノーの関係は徐々に悪化していき、両者はパートナーシップを解消しようと準備していた。しかし、レッドブルはまだ代わりのエンジン・サプライヤーを獲得しておらず、見つけるのも困難だろう。他の3つのエンジン・サプライヤー、メルセデス、フェラーリホンダとの交渉では何の収穫もなかったし、独立系エンジン・メーカーが5つ目のサプライヤーとして参入する予定は、次のシーズンにはない。

問題はレッドブルが来シーズンにどこのエンジンを積むかということだが、現時点ではその答えが不明だ。今回の正式エントリーにより、来シーズンもルノーとの契約を継続するとも考えられるが、それがルノーの名を冠したエンジンになるかは分からない。ルノーは、ロータス・チームを買い戻し、フルコンストラクターとしてブランド・イメージを再構築しようと準備を進めているため、別のチームに同名のエンジンを供給して、ブランド・イメージが分裂してしまうことを望んでいない。その結果、レッドブルは同じルノー製のパワートレインを積んでも、そのバッジは独自のもの("エナジー"という名称が予想されている)になるかもしれないし、あるいは長いことチームのタイトル・スポンサーを務めているルノーの姉妹ブランド、インフィニティのブランド名がエンジンに使用されるかもしれない。

F1のエンジンがブランド名を挿げ替えて搭載されるのはこれが初めてではない。特にルノーのエンジンではそうだ。1998年にはウィリアムズがメカクロームと名前を変えたルノーのエンジンを搭載して走り、ベネトンはプレイライフと呼ばれる同じパワートレインを積んでいた。また他の例として、ザウバーはタイトル・スポンサーであるペトロナスの名称が付けられたフェラーリ製エンジンで走行したこともある。

レッドブルのエンジン・サプライヤー交渉の過程では、フェラーリから自身のワークスチーム用とは別に開発したエンジンアルファ ロメオの名を付けて搭載するという申し入れがあったとも伝えられている。この提案は最終的にレッドブルが拒否したようだが、セルジオ・マルキオンネのバックアップと、フェラーリがフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)から分離・独立したことを考えれば、まだアルファ ロメオの名前がF1に復活する可能性もあるだろう。

レッドブルが来年に向けてエントリーを済ませたといっても、本当に参戦できるという確実な保証からはほど遠い。しかし、これは正しい方向への第1歩だ。最終的にはどのような形になるのか、どこのエンジンを積むことになるのか、それが分かるまで、もうしばらく待つしかないようだ。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー