1.5Lターボを搭載したホンダステップワゴン」や「ジェイド」などは、ダウンサイジングターボを大々的に宣伝しているが、1.5Lのターボエンジンなんて昔からあるわけで、実際のところダウンサイジングターボって何? ということを東京モーターショー 2015の会場で説明員に聞いてみた。

ダウンサイジングターボというのは、もしかしたら、エンジンだけではなく、ターボのタービンもダウンサイジングなのかとも思ったが、話を伺うとどうやら、ダウンサイジングしたエンジンにターボを組み合わせ、従来よりコンパクトで軽量でありながら、従来以上の走りを実現したものということで間違いはないとのことだ。

つまり、ダウンサイジングしたエンジンのパワーを補うためのターボチャージャーを搭載しているという仕様だ。

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それでは、以前からあるターボエンジン、例えば軽自動車の660ccターボエンジンなどは、既に超ダウンサイジングターボではないかと質問したところ、660㏄エンジンがベースのクルマに、ターボ付きエンジンをハイパワーモデルとして設定した場合はダウンサイジングターボではないとのこと。

例えば、もともと1.5Lのクルマにターボをつけたら、ダウンサイジングターボではないが、ステップワゴンのように、2.0Lのエンジンだったところに、1.5Lエンジンで2.0Lエンジンの代わりとなるようにターボをつけると、ダウンサイジングターボということになるのだ。

つまり、1.5Lエンジンのクルマをターボのハイパワーでスポーツモデルに仕上げるためにセッティングするのと、2.0LのNAエンジンのクルマを1.5Lターボで置き換えるように仕上げるのとでは、前者のパワー感を出すセッティングに対し、後者はターボの存在感を消す自然な仕上がりが求められるセッティングになるということだ。


ホンダは軽自動車などで既にターボエンジンはお手の物だったはずなのに、欧州に対して遅れてダウンサイジングターボを投入したのはなぜかと質問したところ、最終的に燃費性能を追求していくと、エンジンだけでは難しく、モーターを使ったハイブリッド車が有利なので、ハイブリッド車を先行的に発売を行ってきたとのこと。

しかし、バッテリースペースの面やコストの面など、ダウンサイジングターボエンジンにも魅力的な点もあるので、適材適所で共に使用していく方向であるとの回答を頂いた。

確かに、BMWやフォルクスワーゲンなど欧州勢がここへきてプラグインハイブリッドのラインナップを増やしてきていることを考えると、燃費性能で有利なのはモーター搭載車ということなのだろう。

ちなみに、せっかくのターボエンジンなので、トルコンではなくツインクラッチ仕様の方が走りを楽しめたのでは? との質問については、今回のターボではNAの自然な走りを追求してきたのでi-DCTを搭載せず、ハイブリッド車にはモーターとの相性がいいためi-DCTを搭載しているとのことだ。


ホンダは、MM思想を掲げており、メカのスペースは小さく、人(マン)のスペースは大きくということを目指して取り組んできた。

今後エンジンはどんどん小さくなった方が良いという方向性を考えると、ステップワゴンに660ccの軽の既存のエンジンをベースにしたものなどを搭載した方がよかったのでは? という質問をしたところ、小さなエンジンはバイクのように回転数を上げなければパワーが得られないので、現状のステップワゴンに対しては1.5Lをチョイスしたとのことであった。

ターボもコストが上がるが、ハイブリッドのバッテリー、モーターもコストが上がる追加パーツだ。ディーゼルが勢いを失った感のある状況で、次はターボ、モーター、ダウンサイジングのどのような組み合わせで次世代エンジンが登場するか注目していきたい。


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