フェラーリ、F1エンジンの価格に上限を設ける提案に対し拒否権を行使
F1に参戦するコストは莫大だ。この問題に対処するため、FIA(国際自動車連盟)は経費削減を目指して様々な提案をしている。ほとんどのチームが前向きな姿勢を見せる中、ある主要チームがこの発案に対し拒否権を行使したという。

この問題が浮上したのは最近開かれたF1ストラテジー・グループの会合でのこと。そこでは費用高騰に歯止めを掛けるため、コストの低減と共通パーツの標準化を促すレギュレーション改定について協議されていた。その中でもFIAが示した最も具体的な提案は、エンジン・サプライヤーがプライベーター・チームにパワーユニットを供給する場合、その価格に上限を定めるというもの。この提案については投票が行われ、FIAは"大多数"で採決されたと発表している。しかし、フェラーリはその提案に反対。F1の協議下で認められている拒否権を行使した。

エンジン価格に上限を定める提案が却下されれば、FIAは次なる提案として、プライベーター・チームに低価格でエンジンを供給するサプライヤーを外部から参入させる構えだ。先日お伝えしたとおり、メルセデスルノー、フェラーリといったサプライヤーからパワーユニットの供給を受ける場合、その費用は1シーズンで3,000万ドル(約36億円)にも及び、自然吸気V8エンジンを使用していた時代と比べると、コストは2~3倍に膨れ上がっている。

低価格のパワーユニットを導入する初期段階において、有力なサプライヤー候補と考えられているのがコスワースだ。この英国の会社はエンジン・サプライヤーとしてF1での長い経験と実績があり、つい最近になって撤退したばかり。しかし、もちろん他のメーカーが入札する可能性もある。元BAR代表のクレイグ・ポロックが設立したフランスのPUREというメーカーは、2011年にエンジン・パッケージの開発を始めている。BMWトヨタはどちらも数年前までV8エンジンを供給していたし、メカクローム、無限、TAGといったメーカーも、主要メーカーのエンジンをベースにF1のパワーユニットを開発していたことがある。


By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー