レッドブル・レーシング、F1のエンジン供給交渉は難航 ホンダも色よい回答はせず
現在のF1で、パワーユニットを供給しているのは、フェラーリホンダメルセデス・ベンツルノーの4社だ。インフィニティ・レッドブル・レーシングは、成績不振による関係の悪化から、長年のパートナーだったルノーからのエンジン供給に終止符を打った。そこで代わりのサプライヤーを見つけなければならないのだが、当初検討していたメルセデスからは供給を拒否され、フェラーリとは事前の条件交渉ですら同意に至らず、ホンダからはきっぱり「ノー」と言われてしまった。2010年から2013年まで4年連続でワールドチャンピオンに輝いたレッドブルは、今のところ来年度に使用できるエンジンが無い状態に陥っているのだ。レッドブルのオーナー、ディートリッヒ・マテシッツは彼の所有する2つのチーム(レッドブルと弟分チームのスクーデリア・トロロッソ)と4台のマシンをF1から撤退させるとほのめかしており、それに対してF1界のボス、バーニー・エクレストンは、そのような事をすれば契約違反で訴えるとけん制している(両チームは2020年までF1に参戦する契約を交わしている)。

ホンダがレッドブルへのエンジン提供を断ったのは、初年度が残念な結果に終わって、世間から多少の不興を買ってしまったという原因がある。マクラーレンへ提供しているエンジンがきちんと性能を発揮するようになってから、提供先を増やしたいという思惑があるようだ。最新の情報によれば、レッドブルとホンダは水面下で交渉窓口を開いており、少なくとも両社で話し合いの席を設けているらしい。ホンダは、マシンに新たなパワーユニットを搭載するには両者が協力して開発作業に取り組まなければならないため、今からでは難しいと語っているが、レッドブルの方は、話し合いに進展があれば発表すると述べている。

しかし、マクラーレンのCEOであるロン・デニスは、ホンダがレッドブルへエンジンを提供することに反対しているようだ。エクレストンが語ったところによると、FIAとホンダとの取り決めでは、ホンダは2年目から2つのチームへエンジン提供が可能になるが、その2チーム目をどこにするかについては、ホンダからロン・デニスへ拒否権が与えられているという。エクレストンによると、マクラーレンとしてはレッドブルをライバルと見なしており、自チームを上回る2台のマシンが出現するリスクを発生させたくないのだろうとしている。メルセデスが拒否したのも、フェラーリが型落ちのエンジンしかレッドブルに提供したがらないのも、これと同じ理由だ。この状況でレッドブルがF1に残るとしたら、もう1度ルノーに頭を下げて復縁を交渉するしかないだろう。今月末にも進退を決めると宣言したレッドブルに残された時間は僅かだ。


By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー